非常に多くのコーティングが存在しますが、それぞれ特徴や仕組み、価格などが違うため、施工を依頼する際に迷ってしまうことはありませんか?
もしくは、金額を抑えたいので自分で施工したい人も少なくないはず。
専門店やコーティング剤のレビューや口コミを調べようにも情報が多すぎて、調べるだけで時間や手間がかかってしまいます。
そこでこの記事では、自動車整備士として13年間働いてきた中で関わってきたコーティングの中でもとくにおすすめできるコーティング施工店・コーティング剤のご紹介、後半では施工後のメンテナンスについても解説します。
これまでスバル車を5台乗り継ぎ、そして数多くのユーザーさんのコーティング選びを手伝ってきました。
まず最初に「プロに施工してもらうか」・「自分で施工するのか」を明確にしておきましょう。
それぞれの特徴をまとめると以下の通り。
プロに施工してもらう | 自分で施工する | |
---|---|---|
メリット | しっかり施工できる アドバイスを受けれる | 値段を抑えられる 店に行かなくて良い ネットで買える |
デメリット | 値段が高い 店に預ける必要がある | 知識・道具が必要 手間がかかる |
向いている人 | クオリティ重視である | コスパ重視である |
ポイントは、「仕上がり重視なのか・価格を抑えたいのか」というところかと思います。
基本的な考え方としては、完全初心者であれば「施工店」、ある程度の経験・知識があるのであれば「自分で施工」が良いと思います。
ここで言う「ある程度の経験・知識」は、手洗い洗車派でウィンドゥコーティングなども自分でやっている、いわばクルマのボディと触れるのに慣れている人を言います。
そしてコーティングは、材料の品質、施工の手順、作業する道具によってクオリティが左右されます。
なので完全初心者が自分でやると言うのはハードルが高いです。
コーティングは施工を失敗すると、剥がすのに結構な労力が必要になりますので、それなりの覚悟が必要です。
だからプロがいるわけなのですが、値段をできるだけ抑えたい人もいるはず。
しっかりとした知識と、施工手順を守れば自分で施工することは全然可能なので、取り扱い説明書をよく読んで施工するように心がけましょう。
前置きが長くなりましたが本題に行きます。
もくじ
【プロに頼む】おすすめのプロショップ「3選」
本記事で自信を持っておすすめできるガラスコーティングのプロショップを紹介します。
ご紹介するプロショップは、筆者がこれまで自動車整備工場で働いてきた中でご一緒させていただいてきたパートナーばかりで、技術力は確かです。
「どこでコーティングを施工してもらえば良いのかわからない」とお悩みの人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
日本トップクラスの店舗数「KeePer技研」
会社名 | KeePer技研 |
コーティング種類 | クリスタルキーパー ダイヤモンドキーパー Wダイヤモンドキーパー ECOプラスダイヤモンドキーパー EXキーパー |
参考価格 | 17,400〜267,600円 (2022年7月現在) |
水はじき | 強撥水 |
加盟店 | 全国約6200店舗 |
キーパー技研(キーパー)とは、カーコーティングや手洗い洗車を専門に行う「KeePer LABO」の運営、およびガソリンスタンドなどでの「KeePer PROSHOP」のサービスブランド展開を行っている、洗車用ケミカル、洗車機器の開発・製造・販売を行う会社です。
1985年に創業し、コーティング技術等を教える洗車スクール・セミナーを通じて、今ではボディメンテナンスの専門ブランドとして全国展開しています。
全国に91店舗の直営店、プロの技術と環境を備えたキーパープロショップ(加盟店)は6,200店舗以上展開されており、今では正規ディーラーのオプションとしても取り扱いされています。
その信頼性は確固たるものです。
「撥水コーティング」だけでも5種類の中から選べ、「ハイブリッドコーティング」(硬度差のある高分子重合体の2層コーティング)によって塗装劣化を防ぐ特許も取得しており、メンテナンス性に対する評価が高いです。
また、ボディコーティング界でも歴史の深いブランドですから、コーティング後のメンテナンスアイテムも数多くラインナップされており、施工店の多さとアイテム数から見ても日本トップクラスのコーティングブランドと言えます。
店舗数の多いキーパーは、作業工程を完全にマニュアル化しており、ある程度の塗装であれば対応できる機材を取り揃えています。
だからショップごとの「当たり外れ」みたいなことを考えず、安心して任せられる体制を構築しています。
近くでプロのコーティングを受けるなら!
磨きのプロ集団「カービューティプロ」
会社名 | 株式会社カービューティープロ |
コーティング種類 | PROMAX PROMAX EXE PROMAX EXE evo1 PCX-S8 PCX-S9 PCX-V110 PCX-V500 PC-52A |
参考価格 | 40,000~200,000円 (プロショップによる) |
水はじき | 撥水、低撥水、親水 |
加盟店 | 全国約350店舗 |
カービューティープロは、1976年に創業した輸入車ディーラーから始まり、カーディテイリング(洗車や磨きを軸にしたカーメンテナンス業)の技術者を育成する業務「カービューティープロスクール」を開講し、日本にカーディテイリング業が広がっていくキッカケを作った会社です。
カービューティープロスクールの卒業生は約2400名、加盟店は日本全国に約350店。
すべての技術者は、カービューティープロスクールが設定した最難関のテストを合格した「磨きのプロ集団」。
ボディチェックから始まり、塗装面に合わせた最適なケミカルの選定、ボディ洗浄からポリッシング、シリンコンオフからコーティング施工まで、非常に丁寧な作業を徹底されています。
カービューティプロさんは仕事で何度もお世話になっており、その技術力は一級品です。何段階にもわたる作業工程(18回)を、時間をかけて丁寧に仕上げてくれます。
「美しい光沢」と「水キレの良さ」は、ディーラー純正コーティングをはるかに超える仕上がりを実現してくれますよ。
クルマ本来の輝きを取り戻したい人、長期間にわたって美しさを維持したい人には良い選択肢になると思います。
磨きのプロによる丁寧な作業!
無料メンテナンス付き「NOJ」
会社名 | 株式会社NOJ |
コーティング種類 | NOJセラミックコーティング ハイモースコート NOJロイヤルコーティング GT-C クォーツ G’ZOX リアルガラスコート 艶プラス NOJオリジナルコーディング |
参考価格 | 35,200円〜457,600円 (プロショップによる) |
水はじき | 撥水、親水 |
施工店 | 全国29店舗 |
NOJは、コーティング専門の直営店として全国展開する珍しいビジネスモデルが特徴で、施工台数の多さからノウハウの蓄積がトップクラスの会社です。
NOJの最大のメリットは、施工後のアフターメンテナンスを「永久無料メンテナンス」として提供している点です。
コーティング業界では、アフターメンテナンスを行ってくれる施工店や販売店は数少なく、「施工すれば終わり」と言う概念が未だに解消されていません。
そこに着目し、
「何年も持つコーティング」では無く「コーティングを何年も持たせる」
という理念の元、コーティング後のアフターメンテナンスについて親身に寄り添ってもらえます。
NOJでは1回のメンテナンスにつき1か所までであれば無料でキズ消しもしてもらえるので、気になるキズもメンテナンスで除去することが可能です。
愛車に合ったコーティングの相談からアフターメンテナンスまで、しっかりフォローしてもらいたい人には、非常におすすめのサービスです。
永久無料メンテナンス付き!
【自分で施工】おすすめのコーティング「4選」
ここから自分で施工に挑戦したい行動派のあなたにおすすめするコーティングをご紹介。
本業で接してきたクルマ好きのユーザーさん、自動車整備士の仲間、過去に自分で施工した経験をもとに選びました。
【信頼のワコーズ】バリアスコート
ワコーズこと「和光ケミカル」は、自動車用エンジンオイル、トランスミッションオイル、ブレーキフルード、その他潤滑油の開発・製造・販売を行っている「潤滑油の総合コンサルタント」。
そんなワコーズから販売されているコーティング「バリアスコート」は、「Wハイブリッドポリマー」という技術が売りで、高密度ガラス系ポリマーとオリジナルポリマーレジンという「2種類のポリマー」を組み合わせることで、クルマのあらゆる部品に使用が可能です。
塗装面や、それ以外の樹脂、金属にまで有効で、非常に使用範囲の広いコーティング剤。
Wハイブリッドポリマーと高密度レジンの合わせ技によるツヤが美しく、6ヶ月おきぐらいに繰り返し施工することで、深みのある光沢を実現できます。
DIY用としては性能が良すぎるので、飛ぶように売れているとのこと。
お値段はおよそ3000円程度なのですが、品薄の際はお値段3倍以上で出回る時期もあります。
定価で購入できるうちに手に入れておきたいですね。
【老舗の3年耐久】シュアラスター ロータスシールド
シュアラスターは、業界内外で歴史と品質を認められたカーワックスを始めとするカーケアメーカーで、みんカラやAmazonなど各SNSや販売サイトなどでたくさんの賞を受賞する老舗ブランド。
ロータスシールドの特徴は、独自開発した「高高重合度シロキサン結合」に「独自開発の長期撥水基をプラス」し、長期の撥水期間と耐久性を実現している点です。
シロサキン結合とは、200℃という高温になってもその結合が壊れることがなく、化学的に安定しており、耐熱性、耐候性に優れているのです。
またナノシリカの採用により、光の反射能力が高いため、キズが目立ちにくく、ボディを美しく見せることができます。
【短時間で硬化可能】ファストガラス
ファストガラスという商品を販売している「ながら洗車」さんは、MEGAドン・キホーテ川崎店にて活躍中の洗車・コーティング専門の会社。
ファストガラスの特徴は、一般的なガラスコーティングの無機質な成分(水シミになりにくくなる成分)に、有機質の成分を含めることで、塗装面との密着性が高いことが挙げられます。
また、硬化促進剤配合により硬化時間が大幅に短縮。
通常1ヶ月ほどかかるガラス硬化の速度を2時間に縮め、硬化するまでに付いてしまう水ジミ・雨染みを完全防護します。
コーティング施工のポイントになる下地処理のためのケミカルも付属しており、とてもユーザーライクな商品だと思いました。
ガラスコーティングの施工の難しさを感じさせない事に注力したセット内容となっています。
【ラインナップが豊富】ピカピカレイン
最後にご紹介するは、DIYガラスコーティングのパイオニア的存在であり、長年の販売実績、 日本製造による品質の良さなど、総合するとコーティング界では唯一無二のブランド「ピカピカレイン」です。
ピカピカレインの最大の特徴は、「ボディに合わせてコーティングを選べる」という点です。
コーティングの水はじきには種類があり、ボディカラーや駐車環境によって使い分けるのが効果的。
例えば、定番の撥水性は、何も施工していない状態よりは水がはけるとはいえ、水滴が残るので、その都度拭き上げないとイオンデポジットの原因となります。
なので手入れをきちんとする人向けかつ、ブラックカラー以外で屋内駐車が理想なんですね。
ピカピカレインのコーティング剤は大きく分けると4つあります。
プレミアム | ハイパー | スーパー | ニュー | |
---|---|---|---|---|
水弾き | 滑水性 | 撥水性 | 親水性 | 親水性 |
合うボディカラー | 濃色&メタリック | 淡色 | 濃色 | ソリッド系 |
駐車場所 | 屋内/屋外 | 屋内 | 屋外 | 屋外 |
洗車頻度 | 1回/月 | 1回/2週間 | 1回/月 | 1回/月 |
それぞれに特徴があり、オーナーの好みで選べます。
ただし、汚れのつきにくさやメンテンナンス性の良さなどは商品によって違う場合があるので、ぜひマイカーと好みに合ったものを選びましょう。
選べる4つのコーティング!
【重要】コーティングメンテナンスの心得
コーティングは施工して終わりではなく、維持させていくことに価値があります。
「ガラスコーティングしておけば大丈夫」と、その後のメンテナンスを怠りがちなガラスコーティングですが、ガラスコーティングの醍醐味とも言える、撥水性能や親水性能、またツヤや輝きも、日々ダメージを受けています。
ここからはコーティングを施工してからのアフターメンテナンスについて解説します。
洗車の頻度は最低でも1ヶ月に1回
「洗車の頻度ってどれくらいですか?」
これ本当によく聞かれますが、正直住んでいる地域やマイカーの使い方によってさまざまです。
例えば、青空駐車のような屋外保管の場合は、常に太陽、雨、風、塵・ホコリ、花粉、黄砂、鳥糞などの、外的要素にさらされています。
海の近くであれば塩害、工業地帯の近くであれば鉄粉の影響もあります。
逆に、ガレージのような屋内保管の場合は、そういった影響を受けることは少ないです。
1つの目安として、青空駐車の場合は最低でも1ヶ月に1回は洗車するようにしましょう。
放置しずぎると、コーティングどころかボディにまで汚れが到達しかねません。
コーティングごと研磨しないといけないような固着する汚れは、塗装面にまでそのシミが侵食していくとのちのち面倒なことになります。
本当のところ1番ベストなのは、雨が降るたびに洗車することなのですが、現実的に難しいと思いまので、最低でも1ヶ月に1回、雨がよく降る時期は2週間に1回ぐらいのペースが良いです。
水洗い洗車だけでは不十分
「コーティング後は水洗いだけで問題ない」と謳っている商品が多いですが、果たして本当なのでしょうか。
確かにガラスコーティングすることによって、汚れが落としやすくなるので、水洗い洗車だけでもボディをキレイにすることはできます。
しかし、ボディの状態によっては水洗いでは不十分なこともありますし、そもそも水洗いだけでは落ちない汚れもあります。
例えば、新しい道路や日差しで熱く焼けた道路を走行した際、泥をはねたようにこびりつく油系の汚れである「ピッチタール」は、水洗いだけで落ちたら苦労しません。
雨水にずっと晒されたままの固着したミネラルや虫の死骸、鳥のフン、油性の水アカなど、ボディにはあらゆる汚れとの戦いが待っています。
なので、日頃からの洗車で気をつけておきたいのは、基本的には「中性」のカーシャンプーを使用することです。
ガラス被膜にほとんど影響を与えることなく、汚れを落とすことができます。
「アルカリ性」のシャンプーは、水アカや油汚れなどに効果を発揮できますので、ボディの状態に合わせて選ぶと良いです。
洗車機は使っても良いが「勿体無い」
基本的に「水洗い」「シャンプー」での洗車機はOKですが、コーティングの寿命を低下させてしまうリスクはあるので、洗車機は極力使用しない方がベターという結論になります。
もちろんコーティングを施工していないクルマに比べればかなりキズを防ぐことができます。
しかし繰り返し洗車機を使用したり、条件が悪ければやはりキズはつくでしょう。
コーティング施工車とはいえ、少し覚悟は必要です。
ボディについて詳しくない、慣れていない人は、「手洗い洗車orノンブラシ洗車機」を使用しましょう。
水はじきが気になったら「ミネラルを疑え」
コーティングを施工して半年〜1年経ってくるとよくある不安です。
これらは撥水阻害被膜によるミネラルが蓄積してしまい、本来のコーティング性能を阻害している可能性が高いです。
そういった場合は、キーパーから販売されているミネラルオフを使うと良いです。
クルマにツヤをもたらす「特殊レジン(ツヤ成分)」とツヤを均等に整える「特殊パウダー」を配合したパックをたっぷりとやさしく拭き上げることでボディに付着したミネラル分を取り除き、コーティング本来の水ハジキやツヤを蘇らせます。
約3ヶ月~半年間、「ツヤ」と「水ハジキ」が続き、洗車回数も減らせて、節約にもなります。
コンパウンドの使用は控える
メンテナンスの期間が空いてしまったときや、青空駐車されている方であれば、コーティング剤の上にウォータースポットなどができてしまう場合があると思います。
そういった場合にはどうしても「コンパウンド(研磨剤)」で手っ取り早く除去したくなると思いますが、せっかくのガラスコーティングごとボディ表面を削ってしまうことになります。
ガラスコーティングの皮膜は0.25μ程度と非常に薄く、超微粒子のコンパウンドをごく軽い力で撫でる程度なら多少耐えてくれますが、連続して擦り続けると確実に皮膜は削り落とされてしまいす。
メンテナンスは、コーティング車専用のケミカルを使いましょう。
ただし、爪が引っ掛かるほどのキズの場合は、コーティング被膜はほぼ無くなっていると考えられますので、コンパウンドを使用するしかないです。
この場合はキズを消し切ることを目的にせず、キズをボカして目立ちにくくすることを意識しましょう。
我を忘れて削りすぎると塗装が無くなるので注意です。
まとめ
この記事では「車のコーティング剤のおすすめ3選+4選!」というテーマで、ステマなしのおすすめのコーティングのご紹介と、コーティング施工後のメンテナンスについても解説しました。
このような感じで選んでみました。
コーティング後のメンテナンスについては5つの注意点を解説しました。
コーティングは施工して終わりではなく、維持させていくことに価値があります。
施工に関して個人的には、ボディに水が残りにくくて水垢できにくい「親水性のコーティング」を愛用してきましたが、今の愛車はキーパーのWダイヤモンドキーパーを施工しております。
親水性はとても水となじみやすく、ウォータースポットができにくい優秀なコーティングなのですが、強い撥水が体感できるコーティングは見ていて気持ちいいですから悩みどころですよね。
「撥水」と「親水」、これは本当に好みが分かれます。
とはいえ、どのようなタイプのガラスコーティングをしていてもメンテンスが不必要になるというわけではないので、コーティングの選び方だけではなく、その後のメンテナンスについてもしっかり理解し、愛車と向き合っていきましょう。
今回は以上です。
車のコーティング剤のおすすめ(最強)を知りたい。