【隠れた名品】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【スバリストが語る】

STI フレキシブルドロースティフナーってどんな効果があるの?

このような疑問にお答えします。

「STI フレキシブルドロースティフナー」とは、フロントロアアームの後ろ側の付け根とサブフレームをテンションを掛けた細いロッドで接続するだけのシンプルなパーツです。

通常の補剛バーであれば、横から衝撃が加われば曲がってしまいそうなに細い棒状のパーツが主体となりますよね。

しかしSTI フレキシブルドロースティフナーは、引っ張る方向にはテンションがかかるようになっていることがポイントで、発案者であるSTIの辰己英治さんいわく「必要な部位に『引っ張り』のプリロードをかける」と語られています。

「引っ張り?プリロード?」

とはいえ、いまいちイメージがつきにくい部品なんですよね。

本記事のテーマ

【隠れた名品】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【スバリストが語る】

しー

本記事では、スバル歴12年目である筆者が「STI フレキシブルドロースティフナー」を装着することでどのような効果があるのか解説します。

新車のオプションカタログを見て「なんとなく良さそうだから買っとくか」みたい人をよく見かけますが、STIのフレキシブルシリーズの中でも意外と効果高いのがフレキシブルドロースティフナーなんです。

その理由を解説します。

これから新車を購入される人、すでにスバル車に乗っていて購入を悩まれている人はぜひ参考にして下さいね。

STI フレキシブルドロースティフナーのご紹介

【悩むなら買い】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【現役社員が徹底解説】STI フレキシブルドロースティフナーのご紹介
出典:STI

ちなみに公式での説明はこちらの通り。

車体とクロスメンバー間に設置するSTI独自のスポーツパーツで、適度なテンションをかけることで走行中のシャシーのしなりを補正し、機敏な初期操舵としなやかな乗心地の両立を果たすものです。四輪の路面接地性を高めることでコーナーリング中の走行安定性が増し、クイックで素直なステアリング操舵感を実現します。

出典:STI

ちょっとイマイチピンとこないかもしれません。

結論を簡単に書くと「コーナリングの正確性」乗り心地の向上

これらに期待ができます。

しー

足回りに装着するパーツで、見た目はそこまでハデではないですが効果は絶大。

フレキシブルタワーバーを装着して、次に何を買おうか迷われている人には「STI フレキシブルドローステフィナー」が非常にオススメ。

フレキシブルタワーバーと組み合わせることで、「コーナリングの正確性」と「乗り心地の向上」の効果はさらに高まります。

フレキシブルタワーバーの詳細はこちらの記事で解説しています。

フレキシブルタワーバーとの違い

【悩むなら買い】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【現役社員が徹底解説】フレキシブルタワーバーとの違い

STI フレキシブルタワーバーを装着することで、ハンドルのレスポンスやタイヤのグリップ力の向上に貢献してくれます。

ですが、カーブで車体が若干「腰砕ける」感覚とシャシが「しなる」感覚が残ります。

これは私の主観ですが、STI フレキシブルタワーバーだけだと車体がヨーイング方向にまだ課題があるのだと思ってます。

ヨーイングとは

車体の上下を軸とした回転運動のこと。

車体を真上から見たときに、左右のどちらかに旋回する挙動のことをヨーイングといいます。

ヨーイングは、走行安定性を確保するためには重要な要素です。

ローリングとピッチングは極力抑えるのが一般的ですが、ヨーイングは旋回のきっかけを作るために必要になります。

しかし、旋回中に発生してしまうコントロールできないヨーイングは、オーバーステアやアンダーステアを引き起こし操縦安定性を悪化させてしまいます。

そこで、フレキシブルドロースティフナーを装着することでこの弱点を一掃

改めて公式の文章を確認します。

車体とクロスメンバー間に設置するSTI独自のスポーツパーツで、適度なテンションをかけることで走行中のシャシーのしなりを補正し、機敏な初期操舵としなやかな乗心地の両立を果たすものです。四輪の路面接地性を高めることでコーナーリング中の走行安定性が増し、クイックで素直なステアリング操舵感を実現します。 

出典:STI

シャシーのしなりを補正することでヨーイング方向の剛性とハンドリング性能をアップさせることができます。

STI フレキシブルドロースティフナーのポイント

【買おう】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【スバリストが語る】STI ドロースティフナーのポイント

もともとスバルの車は剛性が高いので、タワーバーやドローステフィナーを装着せずとも安定感は他の車よりは高いと思ってます。

ですが、他のスバル車に比べて、「操作性アップ」「更なる剛性アップ」を求めるのであれば装着するメリットはあります。

ボディの振動低減

【悩むなら買い】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【現役社員が徹底解説】ボディの振動低減

ドローステフィナーの取り付け場所は、フロントロアーアームの後方とフロントクロスメンバーの中央に装着されます。

クルマのボディは、鉄鋼材料・アルミ・複合材・プラスチックなどを組み合わせて構成されており、それらは全て弾性体であり、各々固有振動数を有しています。

路面からの大きな入力(衝撃)は、ストラットが担いますが、ボディも同じ。

ボディもバネとしての集合体なんです。

ボディに装着することで、路面からの振動を抑制する効果が見込めます。

建物にある免震ダンパーがイメージしやすいかと思います。

タイヤの更なるグリップ力の向上

【悩むなら買い】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【現役社員が徹底解説】タイヤの更なるグリップ力の向上

タイヤのからの大きな入力(衝撃)は、サスペンションに伝わってストラットに熱エネルギーとして吸収されます。

ですが、吸収しきれないエネルギーはどうしてもボディに伝わってしまいます。

結果、ボディと全体が微かに「しなり」ます。この「しなり」がタイヤ接地の正確性を阻害する結果、ハンドリングの正確性の低下につながってしまうわけです。

このエネルギーをシャシに装着したドローステフィナーで吸収することで「しなり」を抑制させて、タイヤのグリップ力をさらに確保します。

そしてハンドルのクイック感が増します。

乗り心地向上にも貢献

【買おう】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【スバリストが語る】乗り心地向上にも貢献

カーブでの「しなり」を抑制するだけでなく、様々な路面入力から生じるエネルギーを吸収することで、結果として乗り心地も向上させます。

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ボディの振動と乗り心地が気になる人には、ぜひ装着していただきたい。

オンザレール感覚の向上

【悩むなら買い】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【現役社員が徹底解説】オンザレール感覚の向上

カーブで内側のタイヤと外側のタイヤが進行方向に素直に向いてくれますので、操作する上でストレスが減ります。

自分の思い通りにカーブを曲がれる感覚でしょうか。
内側のタイヤがしっかり仕事をしてくれます。

まるで、レールの上を走っているような感覚を得られます。とはいえ、直進安定性が損なわれる感じもないです

フレキシブルタワーバーでピッチング挙動を抑え、フレキシブルドローステフィナーでヨーイング挙動を抑えることで、カーブで挙動を最小限に抑えながら走行することができます。

さらに高速走行が多い人は、「STI エアロパーツ」を追加することで、更なる安定性を手に入れることができます。

STI エアロパーツについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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STI フレキシブルドロースティフナーは「隠れた名品」

【悩むなら買い】STI フレキシブルドロースティフナーの効果とは【現役社員が徹底解説】STI フレキシブルドロースティフナーは「隠れた名品」

いかがだったでしょうか。タワーバーのみ装着される方が多いですが、STI フレキシブルドローステフィナーも一度検討してみてはいかがでしょうか。

見た目からは想像できない相当な実力の持ち主です。

もし、悩まれているのであれば、確実に「買い」の商品だと思いますよ。

さらに「リヤの追従性」を求めたい人は、「STI ラテラルリンクセット」もかなりオススメです。

ラテラルリンクの交換をすることで、劇的に変化するほどの効果は体感できないかもしれませんが、STIのフレキシブルタワーバーやフレキシブルドロスティフナーとの組み合わせによっては相乗効果を成すパーツです。

詳しくはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。

【追従性UP】STIラテラルリンクの効果とは【現役ディーラーメカニックが徹底解説】

5件のコメント

初めまして、私は現在WRX S4 STI スポーツ EyeSightに約1年乗っている親父ですが
車内の振動音がビリビリと購入当時より気になっています。具体的に言いますとナビ周りと後部座席後ボードからとなります。
みんからコメントでタワーバーやドロスティフナーを取り付けたら振動音が消えたとありましたが、実際はどちらを取り付けたら振動音がなくなるのでしょうか?それとも偶然の事なのでしょうか?どうぞご教示願います。

おそらくそれはタワーバーやドロースティフナーの前に、根本的な内装関連の異音です。自分の経験上、S4に限らずSTIもそうですがハイマウントストップランプカバーの異音はよく聞きます。処置としては不織布や防音材、リヤシェルフの加工になるかと思いますが、ご自身での作業は大変だと思いますのでディーラーでの相談が一番早いと思います。ナビ周りの異音は要因がかなり多いので、こちらもプロとの同乗確認にてアドバイスを受けて下さい。ちなみにタワーバー、ドロースティフナーを取り付けたことによって内装の異音が大きく改善したという話は、わたしがお付き合いしてきたお客様の中では1人も聞いたことはありません。

こんにちは。
nackeyといいます。
BP→VN乗りです。

フレキシブルタワーバーとロードスティふなーの解説として、回頭時の効果についての記述が多いと思うのですが、

直進時の
ピッチング抑制
フラット感(路面追随性)
については上記2アイテムは回頭時と比較して、効果は少ないと考えて良いでしょうか。
また、どちらがより直進時の効果は高いと予想されるでしょうか。

アドバイス頂ければ幸いです。

また

コメントありがとうございます。

あくまで一個人の意見ですが、フレキシブルパーツ装着する目的としては「操舵時のタイヤの荷重を〜」というところがメインだと思ってます。

操舵時の初期をスムーズに、過度に荷重をかけすぎず、ゆっくりかけてコーナリング時の操作性上げる「フレキシブルな補剛」。

2アイテムとも直進時の恩恵はあまり期待しない方がいいかなぁと思います。

こんにちは、

知識を教えていただき、本当にありがとうございました。

この、SYMS(ヤマハ)コックスボディダンパーとPROVA(アイシン)モーションコントロールビームとの違いについて、経験者の方、もしくはご存知の方がいらっしゃれば教えてください。よく似たもののようですが、値段が違い、STIのものが一番安いようです。実質的に同じものなのか、それとも他のものを手に入れる価値があるのか?

ありがとうございました。

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