【整備士解説】車のエアコン効率化でガソリンの減りを極力抑える方法(燃費対策)|初心者にも分かりやすくていねいに解説します。

燃費悪い

車のエアコンを使っているガソリンの減り?が早いような気がする…。とはいえエアコンは使わないと運転できないし…。家のエアコンのように何か効率の良い使い方などはあるのでしょうか???

クルマで快適なドライブをするためにはエアコンは必要不可欠。

夏場になると熱中症の心配もあるので、エアコンは必需品です。

ただ、カーエアコンはクルマの走行性能を考えるとただのお荷物的な存在。

日本自動車工業会(JAMA)によると、カーエアコンはクルマに使用される装備の中でもとくに燃費に影響する装備として公表されています。

だからと言って、使用せずに暑い中イライラしながら運転するわけにもいきません。

ちなみにフロントガラスの曇り止めである「デフロスター」なんかは、視界確保のために法律で設定されている安全装置。

エアコンは、立派な安全装置なんですね。

いらない装置ではありません。

ただ、「とくに燃費に影響する」なんて言われたら節約派にとったら黙ってられません。

「家庭用エアコンはつけっぱなしが意外と電気代節約になる」とか、いろんな使い方が言われていますが、クルマにはあるのでしょうか。

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この記事では、車のエアコンを使い続けるとなぜガソリンが減りやすいのかを解説。後半では、効率の良いエアコンの使い方などをご紹介します。

>>【スバリスト直伝】マイカーを長く乗るコツについてはこちら

エアコンの使用がガソリンを減らす原因

燃費

日本自動車工業会(JAMA)によると、エアコンスイッチをONにしていた場合には、クルマの燃費が少なくとも10%悪化するといいます。

夏場にスタッドレスタイヤを履いて走行している燃費と同じです。

例えば、燃費性能が10km/Lのクルマは単純に計算すると、10Lの燃料を消費することで100km走行することが可能ですが、カーエアコンを使用した場合には、90kmしか走行できないという計算です。

ではなぜこのようなことが起こるのでしょうか。

カーエアコンはエンジンの動力を利用している

家庭用のエアコンは、コンセントから電気を取り出してコンプレッサーを駆動させ、冷媒を循環させます。

クルマの場合は、バッテリーやオルタネーターからの電力だけでは補えませんので、エンジンの動力を使います。

すなわち、エアコンを回す分の動力をVベルトを介してエンジンが生み出します。

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エアコンのスイッチをONにすると、エンジンルームから「カチッ」と音が鳴ってエンジン回転数が上がります。

エンジン回転数を上げないといけない→燃費が悪くなるというわけですね。

コンプレッサー駆動→エンジンの負担&電力消費

カーエアコンで空気を冷やす際には、エアコンサイクルを循環しているエアコンガス(冷媒)を、コンプレッサーという機械で圧縮します。

冷媒がエンジンルームと車内を「高圧⇄低圧。液体⇄気体」を繰り返しながら循環しています。

「エキスパンションバルブ」という細いノズルから車内にある「熱交換器(エバポレーター)」に冷媒を噴射し、一気に気化した冷媒は周りの熱を奪い冷やされます。

液体→気体変化する時の周りの熱を奪う気化熱の原理を使い、その冷やされたエバポレーターにブロアファン(車内の扇風機)で風を当てて冷たい風が出てくるという構造です。

エアコンをONにすると、エンジンの動力を使用する&コンプレッサーを含めた各装置に電力を供給させる必要が出てきます。

「各装置に電力を供給させる」ということは、発電装置でもあるオルタネーターの仕事量も増えます。

そしてオルタネーターの駆動は、エンジンの動力を使用しています。

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コンプレッサーの駆動、オルタネーターの仕事量の増加、バッテリーへの負荷…。燃費を悪くする要素がかけ合わさってしまいます。

最適な設定温度を知らないから

暑さを我慢してエアコンの温度設定を高くしてしまいがちですが、実はクルマに関して言えばこれは得策ではないです。

カーエアコンの内部では、まず吸い込んだ風を冷却・除湿し、その後、エンジンから発生しているクーラントの熱と冷たい空気を混合させることで温度調節をおこないます。

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冷たい空気と暖かい空気を混ぜる機械(アクチュエーター)を使って、最終的に吹き出し口から風が出てきます。

これにより、設定温度が高すぎると、冷え切ってない空気を再度0℃近くまで冷却するためにより多くコンプレッサーを駆動させる必要が出てきます

また家庭用エアコンは、冷房用で2.0kW〜4.0kWクラスまである一方で、カーエアコンは、ほとんどが4.0kW以上の能力を有しています。

部屋の広さでくらべれば、クルマの方が断然狭いのですが、エアコンの能力は非常に高いです。

しかもエバポレーターは、家庭用の半分以下の大きさ。

クルマのエバポレーターは、高効率であると言えます。

つまり、マックスクールで一気に冷やし、設定温度25°程度で運用した方が効率的だったりします。

車内を一気に冷やす!エアコンの上手な使い方

燃費に直結する「エアコン」は、上手に使うことでコンプレッサーの駆動を最小限に抑えられます。

ここからは、カーエアコンの上手な使い方を解説します。

まずは灼熱の空気を追い出す

真夏の炎天下の元にさらされた車内の温度は約60℃にも達します。

キーレスでドアを開けて乗り込んだ車内はまさに灼熱地獄。

車内の温度を1秒でも早く下げたい一心でエンジンをかけて、エアコンをフル稼働させることでしょう。

ただこれはNGです。

エアコンは、取り込む空気の温度が低い方が、より冷たい空気を作り出せます。

すなわち、車内の熱い空気を取り払うことにまずは専念します。

熱い空気を逃がす方法として、運転席のドアを開け、エンジンをかけたら、助手席側後席の窓を全開にし、その状態で運転席のドアを5回程度、ドアを閉じない範囲でバサバサと開け閉めすると良いでしょう。

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スバル車にお乗りの人は、ディーラーカスタマイズの「ウィンドゥリモート機能」を活用し、あらかじめ換気しておくのもアリです。

「外気導入」「内気循環」を意識しよう

エアコンの温度設定に気を取られがちが、エアコンを効率良く使用するのであれば、設定温度より「外気・内気」の使い分けに意識をしましょう。

車内の熱い空気がある程度逃げ、内気循環のスイッチを押すと、車内の冷たい空気はとどまり続けます。

冷えた空気をさらに冷やすことになるので、車内を効率的に冷やすことができ、コンプレッサーの負担を減らせます。

外気導入だと、外からの熱い空気が侵入することになるのでなかなか冷えず、設定温度に達するまでコンプレッサーの稼働し続けるので、燃費が落ちます。

フルオートのエアコンだとこの辺は自動でやってくれますが、エアコンがどのようにコントロールされているのか、パネル上で確認しておくのも大事です。

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ただし大人数で乗り合わせる場合は、換気(新鮮な空気)も重要です。状況に合わせて使い分けましょう。

空気の通り道を効率化

ようは熱交換器であるエバポレーターにブロアファンの風をしっかり当てられるか、というお話です。

冷たい空気が出にくい状態になると、車内がいっこうに冷えないので、ブロアファンの風量はMAXのままになり、もちろんコンプレッサーは駆動しっぱなしです。

カーエアコンの風の流れは、エアコンフィルター→ブロアファン(車内専用の扇風機)→エバポレーター→吹き出し口、となります。

ここで重要になってくるのが、エアコンフィルターの定期交換です。

汚れたエアコンフィルターのまま使い続けると、衛生面に良くないのはもちろんのこと、風量が落ち、ブロアファン故障の原因にもつながります。

エアコンを効率的に使うためのアイテム「5選」

ここからは、夏場には必須?とも言えるアイテムをご紹介します。

サンシェード

エアコンの効きをよくするには、駐車中にできるだけ車内温度を上げないようにすることが重要。

JAFの車内温度の検証テストによると、エンジンを停止後エアコンを止めてからわずか15分で、熱中症指数が危険レベルに達することが明らかになっています。

また車を日陰に駐車していたとしてもその車内温度の差はわずか約7度で、駐車場所に関わらず外気温が高温である場合は注意が必要です。

また高温になったハンドル、シフトノブでの火傷、ライターの爆発事故といった事例もあったり…。

サンシェードは真夏の必須アイテムです。

また、紫外線にようるダッシュボードの劣化防止にも有効なので、積極的に使用しましょう。

マグネットカーテン

暑さ対策としてはもちろん、冬には寒さ対策、他にも車中泊時のプライバシー保護など多目的に利用できます。

カーテンの設置は、物理的に遮光しますので、車内の気温が上がりすぎるのを防いだり、UVカット効果が期待できます。

マグネット式であれば、必要な時にだけ使えますし、取り付けも簡単なのでおすすめです。

ただし、運転席や助手席のカーテンを閉めた状態での走行は、道路交通法により取締の対象となります(後部座席はカーテンは閉めたままでもOKです)。

サーキュレーター

エアコンの吹き出し口は、広がりながら進むやさしい風であるのに対して、サーキュレーターは、直線的に進む強めの風なので空気循環に有効です。

離れた場所までエアコンの風を効率的に送れるため、室内の温度が均一になります。

部屋と同じで、サーキュレーターとエアコンの併用は最強です。

エアコンフィルター

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数あるクルマの部品の中では珍しく、人の健康へ直接影響を及ぼす可能性があるので、ユーザーの関心も高いエアコンフィルター。

クルマのエアコンフィルターの役割も家庭のエアコンと同じです。

定期的に交換をしないとエアコンの風が弱くなり、冷えも悪く、衛生面にも良くないです。

ちなみに交換目安は、1年に1回、または走行距離10,000km。

選び方ですが、デンソー製を選んでおけば間違いないです。

クルマ用のエアコンフィルターの中で、デンソー製は「聖域」と言われるほどシェアを独占しており、品質はトップオブトップです。

>>デンソー製エアコンフィルターの特徴と口コミはこちら

エアコン添加剤「クールマックスプラス」

最後に筆者が愛用しているエアコン添加剤を紹介しておきます。

エアコン添加剤は、エンジンルームにあるエアコンホースにゲージマニホールドを接続する必要があるので、一般の人にはハードルが高いと思いますが、エアコン修理を依頼する際に一緒にお願いすると良いでしょう。

エアコンオイル添加剤は、コンプレッサーの負担を軽くする特殊なオイルです。

添加剤系は、賛否両論あるので詳しくは語りませんが、筆者の周りの人間でとくに好評なのが「クールマックスプラス」です。

騙されたと思って使ってみて下さい。

100%エステルの化学合成油に特殊添加剤を配合しており、コンプレッサー内部に被膜を形成し負担を軽減。

コンプレッサーの静寂性の向上・圧縮漏れの改善に期待できる逸品です。

衛生面への配慮も忘れないで!

車内の消臭

燃費に直結するエアコンをできるだけ効率良く稼働させるためには、エアコンのメンテナンスは欠かせません。

またクルマの中でも、衛生的な部分を担っている唯一の箇所でもあります。

エアコンの内部では、温度と車内の温度の差で水滴が発生します。

この発生した水滴は、車の下側に放出するホースがありそこから車外へ出ていきますが、出しきれないのがカビの原因になります。

また、エアコンフィルターを交換せずにそのままにしておくと、ホコリや花粉なども一緒にエバポレーターに集約され、もう最悪です。

さらに放置すると、アトピー性皮膚炎を引き起こし、アレルギー症状の原因にもなります。

小児アトピーの原因にもなるので、お子様がいるご家庭は特に注意が必要です。

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