スバルの値引きはしない!?厳しい!?|物価高騰時代から考える今後の値引き交渉のポイントについて解説

スバルディーラーで新車の見積もりをお願いしたら値引きがほとんどなかった…。最近の新車の値引きはしないのが当たり前なのでしょうか?

このような疑問にお答えします。

この記事で分かること
  • スバル車の値引きが厳しくなっている理由(私見です)
  • スバルで見積もりをもらった人の口コミ
  • 使える値引き交渉術4選
  • 絶対NG!逆効果な値引き交渉ワード

この記事を書いている筆者は、本業で自動車販売店で働いています。

最後まで読んでいただくことで、昨今の値引き事情が理解できます。

ご自宅で新車の見積もりをゲットする方法については、以下で解説しています。

車とお金

スバル車の値引きが厳しくなっている理由(私見です)

スバルの値引きが厳しい

これまで新車の値引き相場は、車両本体価格の10%前後と言われていました。

たとえば、車両本体価格が200万円の新車の場合、値引き相場は約20万円です。

今では10%にするなら、ディーラーオプションを数多く装着したり、点検パックなどの新車に付随するサービスを購入しなければ、なかなか引き出すことが難しいです。

ディーラーオプションは、基本的に納整センターで組み付けられ、小売価格には販売会社の粗利が多く含まれて価格が少し高いです。

ディーラーオプションではこの多めの粗利を削ることで、値引き額を増額しやすいわけです。

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それにしても、最近の値引きが車両価格の10%に達しない理由はなぜなのでしょうか。

理由1:車のコストが年々上がってきているから

最近では安全装備の充実によって、その割には価格反映がそれほど目立っていませんよね。

半導体不足の影響で、各種部品が潤沢に供給される状況ではないし、燃料費などの高騰もあり輸送費などで、あらゆる面でコストアップしています。

そのような価格上昇を極力抑えるためには、値引きほぼゼロが大原則となります。

新車のメーカー希望小売価格からの値引きの原資は販売するディーラー利益を削って捻出されるのが一般的です。

昨今の値引きが厳しいのは、ディーラー利益からの値引き余力がほとんどなく、これにより一部で予想に反した価格設定となっているものと考えることもできます。

これらを考えると、車両本体での値引きというのはほぼできない状況なんですね。

その代わりに、他のサービスを無料付帯することを条件にしたり、値引き替わりに下取り査定額の上乗せしたりなど、各ディーラーによって対応はさまざまです。

理由2:販売促進の対象が国内ではないから

スバルのアセント

スバルに限らず日本の自動車メーカーの新車開発は、かつては日本市場向けの仕様を優先して開発し、それをベースに海外向け仕様を開発するという流れでした。

しかし、近年は日本向けに開発されたモデルは少なく、海外市場向けに作ったものを日本仕様に修正して売ることが珍しくありません。

>>スバルグローバル販売推移

北米市場と日本市場では、雲泥の差ですよね。

いっぽうで海外での販売は増え続け、日本メーカーの海外依存度は高まっています。

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いい換えれば、日本よりも海外を重視せざるを得ない状況になってきたのです。

そこで悩ましいのが日本と海外での求められるニーズの違い。

単に車体の大小のみならず、5ナンバーサイズにこだわりを持つ人が多い日本に対し、海外では小型車でも広めの車幅が好まれるなど、要求に違いが出てくるのです。

そうなると、効率よく車を作って売るには「日本市場最重視」とはいっていられません

それにともなって、販売促進の対象が国内から海外に移ってきています。

日本のユーザーとしては、海外で多額の販売促進費を使うなら、国内で売られる新車価格をもう少し下げて欲しいものですが、値引きは商談の仕方で差が生じて不公平です。

なので、安全装備の充実や環境性能の向上によって高まった価格を是正するのは、日本のユーザーに対して良心的な配慮ともいえます。

スバルで見積もりをもらった人の口コミ

値引きが厳しい!?と言われるスバルですが、実際に見積もりをもらった人たちの声を集めてみました。

これらはほんの一部ですが「スバルは値引きが厳しい…」という意見は多かったです。

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ただ、世界的な物価高の中を考えると、仕方がないかなぁと…。

現状、新車市場では生産現場がかなり不安定な状態となっています。

半導体不足による影響、原材料費の高騰、日本では人件費の高騰は目立っていないものの、いまや日本で完成車製造する際にも、海外製部品を多数使用しています。

現地工場作業員の人件費高騰、そして出荷時のトラックや船の燃料代、部品を構成する部材の高騰は、新車の製造原価を間違いなく押し上げています。

そんな中、そこまでガッツリ価格が上がっているような印象もなく、新型車を投入してくるメーカーは素晴らしいと個人的には思ってます。

ただ昔の時代が良かっただけに、思わず値引き額に目が行ってしまう気持ちもわかりますけどね。

今の時代でも使える!?値引き交渉術3選

値引き交渉術

ここからは、筆者が実際に目の当たりにした「効果的だった値引き交渉術」をご紹介します。

1:印鑑証明と実印を持っていく

これらをすでに持って商談すると、営業マンの心理としては「本日中に受注できるかもしれない」「他店に行かれたくない」となります。

おそらく店のバックヤードでは「マジで!?」となっていることでしょう。

車を契約するには実印と印鑑証明が必要です(認印は不可)。

そのため、実印と印鑑証明を持って交渉すると購入の本気度が伝わり、大きな値引き額を獲得できる可能性が高くなるというわけです。

営業さんには毎月厳しいノルマが課せられています。

月末近くになって「今月は苦しいな・・」「このままだと来月厳しいな・・」と言う状況の営業さんに当たればさらに期待できるので、月末に商談をセッティングするのもありですね。

2:決定権を持つ人を連れていく

車の購入に関して決定権がある人物を同席させると、営業マンは「今決定できる人がいるから好条件を出して契約してもらおう」と考えます。

その場で契約できる可能性が高くなりますからね。

決定権がある人物とは、夫婦であれば「旦那・奥様」、子供であれば「親」になり、会社にたとえると「上司・社長」です。

この状況で「もう少し値引きできませんか?」「〇〇万円なら今契約します」と、明確な購入意思を営業マンに伝えると、提示した条件が実現できる範囲なら大幅値引きが実現できる可能性があります。

車屋が考える値引きには「購入時期・車種・予算・決定権を持つ人物」がポイントとしてあります。

値引きの相談は、営業マンを通じて最終的に店長などの上位職のところに話が行きますが、営業マンは「本日来店しているお客さんの構成」などを聞かれます。

そこで決定権を持つ人=購入の決め手になる人物がいないと、値引きを出し切ってもこの場で決まりません。

なので決定権を持つ人がいなければ、最大の値引き額は出しにくいわけです。

3:この店・人から買いたい!と伝える

「他のディーラーも回ったんですけど、あなた(店)から買いたいです。購入後もしっかりフォローしてくれそうですし、何より長い付き合いになるので良い人から買いたいんです。」

これ、言われたらめちゃくちゃテンション上がるフレーズです。

「車の魅力」ではなく「スタッフの魅力」で購入されることほど嬉しいことはありません。

営業マンも人なので、これからの付き合いを考えると良い人から買ってもらいたいもの。

「とりあえずいくら?」「他の店だったらこんな値引きだったぞ」みたいにオラついてくる客に、無理してまで値引きをしようとは思いませんよね。

4:本体価格が無理ならオプション値引きで

本体価格での値引きが厳しいなら、欲しいオプションを追加してオプションからの値引きを交渉しましょう。

ディーラーオプションから15%~30%の値引きは期待できます。

スバルの場合はオプションからの値引きが多くなる傾向なので、30~40%引きを期待したいところです。

車両本体からの値引きが限界に来ていても、ディーラーオプションからの値引きは別計算になります。

なお基本的にメーカーオプションからの値引きはありません。

車両本体価格からの値引きと一緒に考えて値引き交渉しましょう。

【補足】モデル末期は値引きが期待できるかも

末期モデルを買うことのメリットはさまざまですが、値引きの恩恵を受けれる点も見逃せません。

新型モデルの発売が決まっていれば、現行モデルの買い控えが起きてしまいますから、ディーラーは大きく値引きをして売り上げを落とさないようにします。

とくに「オーダーストップの直前」は期待できます。

クルマの製造工場では、生産ラインを調整するために新型車が発売する1〜3か月ほど前に、現行モデルの生産が終了します。

そして、それよりも少し前に、ディーラーからの受注がストップしてしまいます。

ここの時期に合わせて商談を行うと、ディーラーも最後の追い込みをかけますから値引きに期待ができます。

しかし一方で、リセールバリューが期待できないというデメリットも存在します。

今購入して数年後の乗り換え時に下取りを出すと、思った以上に安い査定しか出ないことがあります。

次にクルマを売るときには、2~3代前のモデルになっていますから人気がありませんから、買取査定でも安くなってしまうというわけです。

これだけはNG!逆効果な値引き交渉ワード

逆効果な値引き交渉ワード

ここでは、値引き交渉に気合が入りすぎて逆効果なNGワードをご紹介します。

※これはあくまで筆者個人の意見です。

その他ディーラーで嫌われる行動については、以下で解説しています。

NGワード:「知り合いの車屋に聞いたんだけど」

「知り合いの車屋に聞いたんだけど、スバルって値引きに厳しいらしいじゃん。あとオレが乗ってるランクルって最近売れるらしいって聞いたから、値引きしないんなら高く下取ってよ。」

まず知り合いの車屋がというのに信憑性がないし、だったら知り合いの車屋で買えば良いじゃんってなります。

値引き交渉に限らず他のサービスでもそうですが、「知り合いの車で聞いたんだけど」というのはお前のところだったらこうしろよって言う、いわば恐喝みたいなものを感じます。

NGワード:とりあえずいくら?

「新車買おうと思ってんだけど、とりあえず値引きはいくらいけんの?」

商談のはじめに値引きの話をするのは基本NGです。

値引きと一括りに言っても、車種ごとに値引きできる範囲が決まっているため、たとえ他メーカーの車種を引き合いに出されたところで値引き額がグンとアップすることはあまり期待しないほうがいいです。

他メーカーの車種を引き合いに出された場合、モデルチェンジ時期、メーカーの販売戦略などによって値引き幅が大きく異なる場合があるため、張り合うために無理してでも値引き額を大きくすることはできないでしょう。

NGワード:工賃サービスしてよ

「ナビの取付工賃ぐらいサービスしてよ」

工賃のサービスを要求するのは自動車整備士の人たちを侮辱するような言葉です。

他にも「〇〇だけなのにこんなにするの?」「〇〇ぐらい早くやってよ!」みたいな、自分の主観だけで「これぐらい」という表現で伝えるのは、普通に傷つきます。

整備士さんたちは、工賃で飯を食ってます。

工賃サービスは侮辱する行為であり、逆に工賃サービスを店側から提案してくるような店だったら、その店はたぶんヤバいです。

新車の値引きに期待するより「査定額のアップ」

「新車の値引きなし…」と落胆されている人は、今乗っている車を買取業者に任せるのをおすすめします。

車はネットで査定した方が高く売れます。

とくに車一括査定サイトは、1回の入力で複数の業者と交渉できるため、買い取ってくれる競合が多くなるからです。

登録している買取業者が豊富な車一括査定サイトであれば、お住まいの地域ではあまりニーズの高くない車種でも、別の地域でニーズが高いなどの理由で高く売れる可能性が高まります。

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例えば、悪路走破性の高いスバルのフォレスターやアウトバックは、雪国でのニーズはかなり高いため、買取店の対象を全国に広めれば高く売れます。

筆者は、過去にまとまったお金が欲しい(結婚式の資金)がために、車一括査定サイトを利用して売却した経験があります。

結果としては、相場の倍以上の高値で売れました。

さらに今では、半導体不足の影響で中古車相場が活性化しており、車一括査定の需要にブーストがかかっています。

もう一度言いますが、車はネットで査定した方が高く売れます。

車一括査定サイトのおすすめについては、以下の記事で解説しています。

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