【2022年最新版】保安基準の「適合・不適合」に迷った事例33連発|改造で車検不合格にならないために

不正改造車

法律で定められている「車の装備」ですが、その基準(保安基準)については多くの項目があり、一般の方はなかなか理解しにくい部分が多くあり、安易にカスタムをすると法に触れてしまう危険性があります。

とくに正規ディーラーなどは、地方運輸局長から指定自動車整備事業の指定をうけた「指定工場」なので、保安基準に適合しないクルマを整備したり、車検を通したと疑われると、営業停止などのペナルティを受ける可能性があるのでシビアに見ています。

保安基準違反になると、ディーラーへの入庫云々ではなく、そもそも公道を走ることが許されないわけですが、グレーゾーンな怪しいクルマは基本的に断る方向になります。

保安基準は、自動車検査員だけでなく、クルマを使用するドライバーも知っておくべき法律です。

そこでこの記事では、現役で自動車検査員で業務をしてきた中であった「面倒だった事例」をみなさんにシェアしていきます。

自分用に残しておいたメモみたいなものをそのままコピペしたような記事になっています。

保安基準には載っていない、グレーゾーンを攻めた事例も多くあるので、カスタムされる人や自動車検査員の人はぜひ役立てて下さい。

カスタムしてから「不正改造車」として取締られたり、整備工場で点検・整備を断られたりする前にしっかりと確認しておきましょう。

※当記事でご紹介する判断はあくまで筆者の経験談です。
※お住まいの地域によって判断が変わることがあります。

>>スバリスト直伝の「愛車を長く乗るコツ」はこちら

もくじ

保安基準の最近あった面倒な事例「33連発」

人々の疑問

筆者が今まで経験してきた中で面倒だった保安基準の事例は以下の4つです。

  • 灯火類
  • 内装類
  • 外装類(タイヤ含む)
  • 足回り

この中でも保安基準の判断の中でとくに迷ったものをご紹介します。

灯火類

LEDランプの写真

灯火類は、フロント部分とリア部分といった部位ごとにさまざまな基準が設定されているので注意が必要です。

ヘッドライト内とフォグランプにLEDイカリング

ヘッドライト内とフォグランプ周りにLEDで点灯するリングが取り付けられ、スモールと連動で点灯します。

ヘッドライト内のLEDイカリングについて、その他の灯火と捉える場合と車幅灯と捉えるケースがあります。切り分けについては、純正の車幅灯がそのまま装着されている場合、スモール連動に関わらずその他の灯火と考えるのが一般的であると考えます。よって、その他の灯火の規定を満たしていれば適合であるが、ヘッドランプの光軸に影響を与えるもので無いかという確認が必要です。 フォグランプに付いているイカリングも同様にその他の灯火の制限を満たしていれば適合となります。

イカリングはその他の灯火と判断し、照射性能に影響がなければ保安基準適合という考え方です。

ただし、片方のリングが故障で不点灯状態だったりすると、不適切な補修(不点灯状態にある灯火であって、この灯火に係る電球及びすべての配線が取り外されていないもの)に該当するため、保安基準不適合となります。

ヘッドライト下にLEDテープによるシーケンシャルウィンカー

ヘッドライトにある純正ウィンカーの点滅とシーケンシャルウィンカーの共着は可能でしょうか?シーケンシャルウィンカーはLEDテープにてヘッドライト下に貼り付けてあります。

他のウインカーと点滅周期にずれが無い、または取り付けた灯火がシーケンシャルウィンカーの要件、見通しや面積、 その他の要件を満たしていることが条件になります。 本来、外装への粘着テープによる取付は不適切な補修等に該当するため、保安不適合となります。 ただし、自動車用部品の取付等を目的として設計・制作されたものは除きます。 ヘッドライト内にあるのであれば、取付に関しては問題は無いかと思います。

かなり判断が難しいのですが、自動車用部品の取付等を目的として設計・制作されたLEDテープ式のシーケンシャルウィンカー」であれば保安基準適合と判断できます。

ただし、「自動車用部品の取付等を目的として設計・制作された」という部分を自動車検査員に証明できるようにしておかなければなりません。

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すべてのLEDテープは、基本的にこの考え方のもと判断されるので注意です。

フォグランプレンズへの着色フィルム貼り付け

フロントフォグランプに着色フィルムで灯火の色が変更(白色→黄色)されています。

不適切な補修等にある「灯光の色の基準に適合させるため、灯火器の表面に貼付したフィルム等がカラー マジック、スプレー等で着色されているもの」 の規定では着色フィルム自体の貼付けは保安基準適合です。

ただし、不適合な灯光色から基準に適合させるためにフィルムが着色加工されて貼付けされていれば不適切な補修となり、保安基準不適合となるので注意です。

アクセサリーライナーとウィンカーが兼用である

アクセサリライナーが社外品に交換されウィンカーと兼用です。点滅周期は純正と同じように点滅します。さらに外側方向にシーケンシャル化されています。シーケンシャルウィンカーの点滅と通常点滅を併用とその他の灯火を併用してもいいのでしょうか?

ウインカーの点灯方式については、純正ウインカーが点灯中において連鎖式が点灯する(点灯周期は等しい)構造は、問題ありません。

アクセサリーライナーとは、フォグカバー周辺に取り付けられるスバル車ではお馴染みのアクセサリーランプです。

このアクセサリーランプをウィンカー点灯時に点灯させ、さらにシーケンシャルウィンカー化させても保安基準適合です。

ただし、「その他の灯火」と「その他の灯火」の併用は禁止されています。

例えば、後付けのライトを手元のスイッチで、白色や青色に切り替えられるようなカスタムはNGで、その他の灯火に適合している色でも、切り替えて色を併用することはできません。

さらにいうと、光度が増減するその他灯火も不適合なので注意です。

バンパーサイドベゼル内に「フォグランプ」

フロントフォグランプがSTI製バンパーサイドベゼルを加工して取り付けられ、フォグランプの位置が奥まっているが、ベゼルの部分が照射部に掛かっているので、保安基準に適合なのか?

前部霧灯見通し範囲は、「前部霧灯については規定する性能を損なわない部分を見渡せればよい」と記載があり、前部霧灯は照明部の面積に規定が無い為、規定の範囲において全ての位置から見通すことができれば良い。ベゼルの部分が照明部に掛かっている件は、平成18年1月1日以降の製作車は光度の制限も無く照射光線が他の交通を妨げないものであれば良いです。

WRX STI(VA用)に販売されているSTI製バンパーサイドベゼルの導風ダクトと金網メッシュ内にフォグランプを取り付けられるように加工した事案です。

金網メッシュがフォグランプの照明を妨げているように見えますが、照明部の面積には規定が無いので保安基準適合と判断できます。

車幅灯のみしか点灯しない構造

純正の車幅灯の配線にスイッチ及びリレー等を追加して、運転席から後付けスイッチにて車幅灯のみを点灯できるように加工しています。この時、番号等及び尾灯は不点灯状態となっています。

スモールランプとして形式指定されている車両であるため、その部分だけが点灯する構造では車検は不適合と考えます。 スイッチ操作で、当該ランプのみを点灯させ、その他の灯火としようとしたのだと思われますが、 車幅灯として設計され指定型式を受けた車両ではランプを供用することはできません。

車幅灯の取付要件に「車幅灯は尾灯、 (中略)、番号灯と同時に点灯及び消灯できる構造でなければならない」との記述があります。

また、後付けのスイッチによる点灯の状態では、メーター内に点灯操作状態が表示されない構造は保安基準不適合と考えられます。

ドアミラーウィンカーがシーケンシャル

ドアミラーウィンカーがシーケンシャル化されています。

連鎖式点灯の規定文言に「自動車の前部または後部に備える方向指示器に限る。または、補助方向指示器の場合に…」という文言があることから、両側面に備える方向指示器には連鎖式点灯の方向指示器は装着できません。

ドアミラーウィンカーは、解釈が非常に難しいです。

詳しくはこちらで解説していますのでご参考に。

後付けでドアミラーウィンカーの取り付け

フェンダー部に純正でウィンカーが取り付けられている車両のドアミラーに、上級グレードのドアミラーウィンカーを取り付けています。

自動車の両側面には、補助方向指示器を1個ずつ備える事が出来きます (型式登録を受けている物以外の側方方向指示器と考える)。よってこの場合はドアミラーウィンカーを補助方向指示器として考えることが可能となる為、保安基準適合となります。

ただし、この状態でミラーの鏡部などにアンチグレアドアミラーを取り付けると不適合となるので注意が必要です。

テールランプが車両側方まで回り込んでいる

社外品のテールランプが側方まで回り込んでおり、尾灯が側方についているような構造になっている。なおEマーク取得品です。

Eマーク取得商品でも現在の装着状態での視認確認で合否を判定することが必要となります。判断基準の光度判定においては明確に測定が出来ない事から「保安基準適合である」とは判断出来ないため、 場合によっては陸運支局にて判断を委ねる必要がある。

こちらはコラゾン社のVM系レヴォーグ用テールランプの事案です。

ちなみに保安基準の第42条その他の灯火等の制限内の前方灯火の禁止について「指定自動車等と同一の構造を有し、かつ、同一の位置に備えられているもので、側面に回り込む赤色の照明部を有する後方に表示する灯火は、この基準に適合するものとする」とあります。

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この場合は、「前方から視認出来る尾灯」なのですが、前方を照射していると考えなくとも良いと陸運支局から回答を頂いた経験があります。

ちなみにテールランプ内にあれば、側方灯の性能要件に当てはまらないケースがほとんどみたいです。

前方から見える赤色の灯光は前方を照射していると考えなくても良いとの解釈で、保安基準適合と判断します。

スイッチの切り替えで点灯パターンを切り替える

スイッチの切り替えによってウィンカーの点灯方式(点滅式⇔連鎖式)を切り替えれるテールランプが装着されています。

その全ての点灯方式(切り替えた全ての状態)が適合状態であることが必要だと考えます。

こちらもコラゾン社のVM系レヴォーグ用テールランプの事案です。

点灯方式の切り替えで「不適合になる状態」にならず、ウィンカーの点滅周期に大きな変化がなければ保安基準適合と判断します。

ブレーキランプとバックランプの兼用

ブレーキランプとバックランプが同じ光源で兼用になっています。色、面積、照射範囲などはどちらも適合状態です。

保安基準で言うところの「制動灯」と「後退灯」に関する法律に該当します。「兼用灯火の判断基準として、記述のないものは認められない」と兼用灯火に対して不適合と判断するのか、「定められた規定が無いので不適合とはいえない」と判断するのかになります。Eマーク取得品なのかどうかが判断のポイントとなります。

ブレーキランプとバックランプの兼用は保安基準に規定がありません。

Eマーク取得品かの違いが重要になってくるかと思います。

ちなみにこちらの事案は、コラゾン社のVA系WRX用テールランプでの適否です。

コラゾン社は大阪陸運局、独立行政法人•自動車技術総合機構にて保安基準に対して問題がないことを立証した上で販売しているそうです。

「不適合とはいえない」という判断のもと、保安基準適合での判断で差し支えないと思われます。

バックカメラに白色のLEDランプを装着

バックカメラのレンズのまわりにLEDランプがついています。 バックギヤに入れた時点灯、色は白色です 後退灯の基準で確認するのでしょうか?その他の灯火で確認するのでしょうか?

その他の灯火等の制限を確認して下さい。 後方への白色の灯火は保安基準不適合となります。

ネットで売られているバックカメラで、LEDランプ付きのバックカメラがあります。

おそらく夜間時の視認性を上げるためのランプでしょう。

仮に、この光が「青色」であれば適合となります。

緊急ブレーキ点滅キットの装着

急ブレーキでブレーキランプが点滅するキットが取り付けてあります。商品のパッケージには「車検対応」と書いてあります。

緊急制動表示灯を参照して下さい。取り付け後にこの商品パッケージの記載のとおり作動することが確認できれば、この商品は保安基準適合と判断できます。

追突を予防するための商品のようです。

サンキューハザードの装着

シフトパネル上に後付けでサンキューハザードとなるスイッチが装着されています。スイッチを押すとハザードが2回点滅するような構造です。

非常点滅表示灯の点滅操作にある「非常点滅表示灯は手動で操作するものであること」とあり、この車両はスイッチを押すと2回点滅し自動で消灯することから保安基準不適合となります。

上記の通りですね。

内装類

ハンドルの写真

車内には乗員保護の観点からさまざまな保安基準が設定されているので、後付けで用品を装着する場合は注意が必要です。

インパネ正面にネジやボルトで用品を装着

ダッシュボードのナビゲーションパネルパネルにスマートフォンホルダーがボルト・ナットにて取付けされています。粘着テープでの取付けは問題ないと思いますが、ボルト・ナット(固定的取付け)になるとどうでしょうか。

内装については衝突時に乗員を保護出来るかどうかによって適否が分かれます。 簡易的な両面テープによる取付であれば衝突時に外れ、乗員保護の機能を有する事が考えられます。しかしボルトナットによる取付では容易に外れず、乗員保護機能を有さないと考え保安基準不適合であると判断します。

その用品が真正面に向いており、「固定的な取り付け」をしていれば保安基準不適合と判断されます。

ただし、ダッシュボード上にボルト・ナット、タッピングビスによる取り付けの場合はOKになるケースもあります(3連メーターの土台をダッシュボード上にビスで固定したりなど)。

これは自動車検査員の目視検査によって判断が分かれます。

シートの「クッションと表皮」を社外品へ変更

運転席シートの「クッションと表皮」だけ社外品に変更されています。なおフレームは純正です。

クッションフレームは一体物であると考え、一体物の一部を変更することによって、純 正シートでの強度証明が確認できなくなります。よって、保安基準適合とは判断できません。

仮に持込み検査を実施したとして、検査官が純正シートであると認識すれば適合で通ってしまう可能性がありますが、シート詳細を把握すれば適合の認可は下りないでしょう。

かなり黒寄りのグレーな改造ですね。

シートレールが社外品

レカロシートを取り付けているシートレールが、レカロ社製ではない。公的機関での試験結果に基づく強度証明書が発行できるようですが、強度証明書の図面や計算式を見たとしても判定できる気がしません。

公的機関による強度計算を行った証明書を確認する事が必要です。必要書類を手配のうえ、その証明書の内容に記述されたものと同等のものであるか、 あるいは認可を取得出来た状態が記載されており、その確認を行ったうえで現在の検査時の状態がそれに準ずる内容となっているかの確認、検査を実施して下さい。

現在の検査時の状態 = 証明書記載の車名、車両型式、製品品番、対応シートなどです。

参考までに、カワイ製作所のシートレールは公的機関での試験結果に基づく強度説明書が発行可能です。

ルームミラーが社外品モニター

社外品ルームミラーを根元から交換している。 通常時はルームミラーとして使用でき、下側にスイッチがありONすると リヤガラスに取付けられているカメラの映像を映し出しています。

ミラーの根元から取り替えている製品については、バイザーモニター等と同様の取り扱いと考えて下さい。 検査においては、乗員が接触した際の安全性を確認する必要があります。強度証明書等をご準備頂き、その製品が証明書の内容と相違なく、認可を取得しているかを確認して下さい。そのうえで、後方の交通状況を確認できるルームミラーとしての機能を有しているかを確認して下さい。

例えば、外部モニター機能があったとしても、後写鏡の機能を有していれば保安基準適合と判断できます。

しかし、すべてのミラー部分が外部モニターとして作動し、ルームミラーの機能を逸脱する様な製品ですと、それは保安基準不適合と判断できます。

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なお、純正ルームミラーへ挟み込んで装着するタイプの製品については、装飾品アクセサリー(ワイドミラーなど)と同様の取り扱いとなりますので、ルームミラーとしての機能を有しているか、を検査することになります。

ルームミラーを取り外している

ルームミラーが装着されておらず、装着されていた痕跡もありません。

後写鏡の基準では、車室内に備えるもの、車室外に備えるもののいずれかによって性能に関する要件を満たしていれば良いです。

ルームミラー(車室内)を取り外していても、ドアミラー(車室外)で基準を満たす事が出来れば保安基準適合と言えます。

シートベルトが社外品

シートベルトがカラーシートベルトに交換されています。装着箇所は全席装着しています。 内容としては、純正のシートベルトを送り、工場でベルトだけを交換するというものです。 ホームページには「難燃性で強度試験をクリア、車検対応OK」と記載されています。

シートベルトは 「重要保安部品」 となりますので、強度証明書が必要です。

恐らく何らかの「自動車用シートベルト」としての証明になるものが必要になるかと思います。

キーが抜けない

キーシリンダーのキーロックソレノイドが故障し、エンジンの停止後にキーがOFF位置より動かずキーが抜けません。ハンドルロックは作動し、もう一つの鍵を所有しているため、室外の施錠は可能です。

キーシリンダーのキーロックソレノイドが故障し、原動機の停止後にIGキーがOFF位置より 動かず、キーが抜けない状態でも適用となる規定は無く保安基準不適合とは言えません。ただし、キーロックソレノイドを取り外した状態では、施錠装置の性能に関する要件の文言より 「安全な運行を妨げないもの」とは言えないので不適合判断とします。

判断としては、黒寄りのグレーですね。

施錠装置の規定では、「自動車の原動機に備える施錠装置は、その作動により施錠装置を備えた装置の機能を確実に停止させ、かつ安全な運行を妨げないものとして構造、施錠性能等に関し、堅ろうであり、かつ容易にその機能が損なわれ、または作動を解除されることがない構造であること」という文言があります。

  • キーが抜けない→堅ろうではない
  • キーロックソレノイドを外す→ 安全な運行を妨げる恐れがある

このような判断ができるので、保安基準不適合と考えておいた方がいいです。

ハザードスイッチに「三角マーク」が無い

ハザードスイッチの表示(三角マーク)が無く、何のスイッチか分からなくなっている。

ハザードスイッチについては、現在の規定では記載がありません。スイッチとしての機能(押して作動(ON)、押して非作動(OFF)のスイッチ機能) が問題無ければ、保安基準適合です。

古い車両だとマークが消えている場合がありますが、そのままでもOKです。

外装類

改造車の写真

外装類はカスタムパーツが非常に多いので、しっかりとした知識が必要です。

両面テープによるはみ出しタイヤのごまかし

フェンダーに樹脂製のホイールアーチトリムが後付けで装着されており、ホイールがツライチの状態です。

ホイールアーチトリム(フェンダーガーニッシュ)は装飾品であり、指定外部品です。指定外部品を簡易的な取付け方法で取付けており、フェンダーの一部では無いため保安不適合となります。

ホイールアーチトリムウレタン製のモールを両面テープで貼り付けても、それはフェンダーとしては成立しません。

なので、はみ出しタイヤを検査する場合は、その用品を除いた正規のフェンダー位置からの測定になります。

しかし、純正(型式指定を受けた車両)で装着されている車両であれば、部品を含めてフェンダーの一部として測定するのは差し支えないです。

フロントガラスのドット部分にステッカー

フロントガラスのルームミラー根元部分に外からステッカーが貼られている。ガラス上部ドット部分の中にミラー根元部(黒色塗装部)があり、ちょうど裏側にステッカーが貼られています。フロ ントガラス周縁(黒いセラミックライン)とは繋がっておりません。

セラミックラインは車体の一部という解釈ですが、ミラー取り付け部や雨滴感知器、受光量感知器の装着場所は本来窓ガラスの開口部内ということになります。その場所のセラミックライン(黒色塗装)に関わらず、ステッカーの貼り付け等は保安基準不適合となります。

フロントガラス上部のドット部分(黒い点が無数にあるとこ)は、ガラス開口部という解釈です。

側面がカナード状のフロントバンパー

フロントスポイラーの側面が立ち上がりカナード状になっています。 バンパーから大きく離れていることはないため問題ないと考えます。基準が明確でないので解釈について確認をお願いします。曲率半径は2.5mm以上と判断する為、鋭利な突起には当たらないとは判断致します。

カナードはエアロパーツには含まれません。よって指定外部品となります。 本製品はカナードの様な形状があるため、カナードとして取り扱う必要があります。 よって、指定外部品を取り付けた場合の取扱いで適否を判断すれば良いです。

車検証記載の車幅を超えていない、鋭い突起等が無ければ、保安基準適合と判断します。

フロントバンパーにグリルガードを装着

フロントナンバープレート取付ボルトを利用して、グリルガードとなる物を取り付けて、 その物がステー状になっていて、そこに作業灯を装着している。

グリルガードは、指定部品として取り扱う事ができます。作業灯を設置した場合でも、任意灯火器類の指定部品として取り扱う事ができます。 よって固定的取付方法であれば一定範囲外でも問題ありません。

グリルガード、バンパーガードは指定部品に含まれます。

バンパーが大きく損傷している

フロントバンパーをぶつけて大きく裂けています. フォグランプレンズに損傷はありません。フォグランプ取り付けも走行中に脱落するなどの心配もございません。

割れている状態でも、車枠内に入っていれば外部突起に該当せず、割れ部にも鋭利な突起が無ければ保安基準適合です。

ただし、鋭利な箇所があるのであれば要修理です。

ヘッドライトウォッシャーが故障している

フロントバンパーをぶつけたことにより、片側のヘッドライトウォッシャーが作動しない

前照灯洗浄器は、配光可変型前照灯付き車で条件によって前照灯洗浄器を備えている必要があります。光軸が左右に動く機能を備えているものが「配光可変型前照灯」に含まれます。このことにより、マニュアルレベライザー ・オートレベライザーの機能のみを備えた自動車は「前照灯洗浄器 第32条」の基準は適応外となります。

そもそも備える必要のない車両であれば、保安基準は関係ないということになります。

ただし、機能が必要な車両においては、社外品バンパーなどを装着し、非作動となっている場合は保安基準不適合となりますので注意して下さい。

足回り

足回りは、パーツによったら構造等変更検査が必要になるケースが多いので十分注意して下さい。

リヤラテラルリンクが社外品

車両後方の足回りの「リヤラテラルリンク」が社外品に交換されている

リヤラテラルリンクはリヤサスペンション構成部品において、路面の入力を支えるショックアブソーバの 力が掛る(受け止める)部分とみなされ、構造等変更検査の対象となります。

ラテラルリンクはスバルでの呼び名で、一般的にはロアーアームに当たります。

トレーリングリンク、ラテラルリンクフロントについては構造等変更検査は必要ありません。

リヤキャンバーを調整するパーツを装着

リヤラテラルリンクとナックルの間にアジャスターを後付けし、キャンバーを調整するパーツが装着されています。

取り付けること自体には問題ないです。ラテラルリンクの交換のようにそのものを変更する場合は構造等変更検査の対象となりますが、アフターパーツ装着(追加)する場合については改造となりません

こちらは、BLITZ社から販売されているミラクルキャンバーアジャスターというパーツを装着した事例です。

装着自体は問題ありませんが、このパーツを装着することによって車高が大きく下がるなど、車検証の諸元値より一定範囲を超える変更となる場合は、構造等変更検査を受ける必要があります。

バンプラバーが欠落している

ヘルパーラバーの取付ねじ部が腐食してヘルパーが脱落しています。

サスペンションは、バンプラバーも含めての構造となります。欠落しているとなると保安基準不適合となります。

ショックアブソーバーの底付きを防止するバンプラバーは、乗り心地にも影響する重要な部品です。

サスペンションの一部とみなされます。

ストラット部にスペーサーを装着

ショックのアッパーマウントとボディの間にスペーサーを挟み車高を上げるための社外パーツが装着されています。

自動車部品装着において、当部品は緩衝装置の指定部品ではありません。 しかし、装着によって生じる変更が自動車検査証に記載されている寸法・重量の変化が一定範囲内であって、かつ装着によって他の部分と干渉が無ければ装着は問題ないと判断します。

ただし、装着によって生じる視界の確認も必要です。

5速ミッションから6速ミッションに載せ替える

5速から6速ミッションに載せ替えたいです。プロペラシャフト、リヤデファレンシャル、ドライブシャフト、クラッチ、シフトリンケージも同時交換します。

プロペラシャフト、ドライブシャフトの寸法または材質の変更があった場合は、改造申請が必要になります。

「型式指定車両 → 型式指定車両」などの純正流用の場合は、申請時にサービスマニュアルをそれぞれ添付すれば、 強度計算書等は必要無いです。

【補足1】車高などの寸法に変更があるカスタム

クルマを改造する場合には、必ず知っておかなければならない「車高や車枠」について解説します。

自動車の寸法(長さ、幅、高さ)および重量は車両の種類によって決められた「一定の範囲内」において自由な変更が認められています。

長さ高さ車両重量
小型自動車
軽自動車
±3cm±2cm±4cm±50kg
普通自動車
大型特殊自動車
±3cm±2cm±4cm±100kg

上記に示した「一定範囲内」であれば、指定部品・指定外部品および取り付け方法に関係なく構造等変更検査を受ける必要はなく車検を通すことが出来ます。

>>構造等変更検査についてはこちら

【補足2】指定部品と指定外部品

指定部品とは、「自動車使用者の嗜好により、追加、変更等をする蓋然性が高く、安全の確保、公害の防止上支障がないものとされている自動車部品」のことで、国が認めているアフターパーツのことです。

指定部品の一例
車回りエア・スポイラー、デフレクター、ルーフラック、フォグライト、エアロパーツ類など
車内オーディオ、空気清浄機、カーナビゲーション、無線機など
操作装置シフトレバー、パワー・ステアリング、など
走行装置タイヤ、ホイール
足回りストラット、コイル・スプリングなど
排気系マフラーカッター、エギゾースト・パイプなど
その他ミラー、火器類、身体障害者用操作装置など

それ以外のパーツは指定外部品となります。

指定外部品は一定範囲内での装着は認められますが、一定の範囲を超える場合は簡易的取付方法での装着を除き、構造等変更検査を受ける必要があります。

ここで重要になってくるのが、取り付け方法です。

自動車の部品には3つの取り付け方法が存在します。

簡易的な取付蝶ネジ、クリップ、ボディ用テープなど
固定的取付ボルト、ナット、接着剤など
恒久的取付溶接、リベットなど

そして指定部品と指定外部品の両者は、この取付方法の違いで構造等変更検査が必要になってきます。

指定部品一定範囲内一定範囲外
簡易な取付方法
固定的取付方法
恒久的取付方法×

指定部品でも、一定範囲を超える溶接などの取り付けはそのままだとNGということです。

まぁなかなか無いですけどね…。

指定外部品一定範囲内一定範囲外
簡易な取付方法
固定的取付方法×
恒久的取付方法×

指定外部品の場合ですと、一定範囲を超えたボルト・ナットでの固定も構造等変更検査の対象となります。

例えば、指定外部品であるホイールアーチトリムをボルトナットで固定して取り付ける場合は、±2cmまでがOK。

片側1cm以上になると、構造等変更検査が必要となります。

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よくあるNG例で、車高調による高さ±4cmの変更があります。車高調はコイルスプリングとショックアブソーバーによって構成されており指定部品です。なので溶接などの恒久的取付以外であれば4cm以上の調整は可能なので勘違いされないように注意して下さい。

【補足3】世界基準のEマークとは

eマーク

社外品の灯火類を扱う場合は、必ずといってもいいほど「Eマーク取得品」であるのかを確認します。

Eマークは自動車・同部品の世界基準です。

そのため、日本製の補修部品(アフターパーツ等)で世界に発売されている部品には必ず eマーク又はEマークの印があります。

EU加盟国(欧州連合)向けに自動車部品を輸出する製品に表示が求められる「Eマーク」が世界基準の認証になっており、取得していれば品質も認められているパーツと考えて良いので「保安基準も大丈夫ですよ」という判断材料になりえるわけですね。

しー

ただこれは、あくまで世界基準であり、このマークがあるからといって保安基準をクリアしているわけではありません。「判断材料になる」というだけです。

不正改造は罰則・罰金がある

警察に逮捕された人

クルマには、安全・環境基準である保安基準に適合していなければ公道を走行してはならないと法律で定められています(保安基準)。

ようはクルマの安全を保つための基準ですね。

保安基準は、道路運送車両法の中にある技術基準で、れっきとした法律です。

この基準を違反した不正改造車の使用者、不正改造の実施者に対して刑罰が科せられます。

また、道路運送車両法第99条の2(不正改造等の禁止)により、保安基準に適合しない改造そのものが犯罪(道路運送車両法違反・不正改造)であると見なされており、保安基準に不適合となるような違法な改造を施した業者が警察に摘発、逮捕された事例も多くあります。

基準を満たすかどうかをチェックするのが車検であり、基準を満たしていなければ車検に通りません。

最後に伝えたいのが、故意に不正改造をするのは言語道断ですが、一番怖いのは「知らない」ということ。

怖いのが、灯火類です。

クルマの灯火類には多くの色が使われていますよね。

その分、他車を幻惑しないような基準が多く設けられています。

手軽に楽しめるのが灯火類のカスタムだけあって、ドレスアップ目的で楽しまれる人が多いですが、中には保安基準を完全に無視したようなカスタムパーツを平気で販売している業者も見受けられます。

アフターパーツを販売する側からしたら、車検が通らなかろうが、ユーザーが捕まろうが知ったこっちゃないですからね。

私有地やサーキットで走らせる分には構いませんが、公道で走らせるのであればしっかりとした知識を身につけるべきです。

インフラでもある自動車をカスタムするという行為は、知識がセットであることを忘れないで下さい。

今回は以上です。

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