>>【永久保存版】CB18|スバル新型水平対向エンジン完全ガイド【現役社員が徹底解説】

【永久保存版】CB18|スバル新型水平対向エンジン完全ガイド【現役社員が徹底解説】

cb18-subaru-engine
CB18について知りたい人

スバルの新型水平対向エンジン「CB18」について知りたい。

2020年10月15日に発表となった「新型レヴォーグ」から搭載されるスバル新型水平対向エンジン「CB18」。

高度運転支援を行なう「アイサイトX」も話題ですが、この「CB18」もそれに負けず劣らず大きな話題となっています。

本記事のテーマ

CB18|スバル新型水平対向エンジンとは【現役社員が徹底解説】

旧型レヴォーグのエンジン「FB16」「FA20」は、発売当時はダウンサイジングターボと呼ばれており、水平対向エンジンの低重心・コンパクトというメリットを活かしながら、環境性能の向上、パワーと燃費の両立を図ったエンジンとしてたくさんのお客様から好評を頂きました。

ですが、私が現場で働いていてお客様からよく頂くご指摘として、

  • 発進時のもたつき感があって、加速がワンテンポ遅れる。
  • 低回転でのトルクが物足りない。街乗りでは使いにくい。
  • やっぱり燃費悪い。

こんな感じ。特に低回転での制御は、エンジンコンピューターの改良が多くあり、メーカー側も苦労されたと思います。

では、新型水平対向エンジン「CB18」はどのように進化したのか。

徹底解説します。

CB18|スバル新型水平対向エンジン

環境性能向上の社会的なニーズが増している昨今、電動化技術採用が進んでいる中、ガソリンエンジンにも性能向上がまだまだが求められています。

スバルが追求する「安心と楽しさ」に加えて、「環境性能」を高次元で両立するエンジンとして、第4世代となる「CB18」を新開発しています。

主なポイントとしてはこちらの通り

  • 低回転から高トルクを発生させる日常での使いやすさ
  • スバルのターボエンジンらしい加速性能
  • リーン燃焼の採用でクラストップレベルの環境性能

前置きメッセージ

新型レヴォーグに搭載する「CB18」は、全方位進化を目標に「排気量」「ボア・ストローク」など全てを完全刷新。

理論空燃費よりも少ない燃料で燃焼を行うリーン燃焼技術を軸としながら、これまでエンジン技術を結集して正味熱効率40%を実現し、2020年度燃費基準16.5km/Lを達成しています。

また、1.8Lへ排気量アップするコトで低回転から300Nmを発生するさらに扱いやすいトルク性能になっています。また、水平対向エンジンの特徴である短い全長寸法を「FB16」「FA20」から44mm短縮するコトで、さらなるコンパクト化。

車両走行性能・衝突安全性能が向上しています。

開発の狙い

the-study

「CB18」は、コンベンショナル専用エンジン(ハイブリッドと組み合わせないエンジン)として、過給技術によるトップクラスの加速性能、リーン燃焼技術によるトップクラスの最大正味熱効率を高次元で両立させています。

正味熱効率とは

一般的に内燃機関の熱効率のことをいいます。正味仕事率から算出した仕事を熱量に換算したものと、動力を得るために使った燃料の総熱量との割合をいいます。

しー

ややこしいですが簡単にいうと「燃料が持つ全エネルギーのうち、エンジンの有効な動力として変換できた割合」です。

本来ガソリンや軽油などが燃焼した際に生じるエネルギーは、車を走らせるための動力として100%取り出せずに逃げていってしまいます。

熱効率の向上は昔からある大きな課題で、実は1970年代にはすでに30%台に到達していました。10%向上させるのに40年以上かかっています。それだけ難しいコトなんですね。

旧型のVM系レヴォーグの「FB16」の熱効率は約36%。

ちなみに現行のSK系フォレスターは約38%です。

エンジン仕様と主要諸元(FB16との比較)

「CB18」は、レギュラーガソリンでありながら200cc排気量アップと過給技術により、1600rpmから最大300Nmのトルクを発生します。

さらに熱効率改善を目的としストロークボア比を大きくとるためにエンジン骨格から見直しています。

ですが、これまでの延長線の技術では熱効率目標を達成は困難だったために、リーン燃焼技術を採用されております。

初代VM系レヴォーグ新型VN系レヴォーグ
エンジン型式FB16CB18
ボア×ストローク78.8×82.080.6×88.0
総排気量[cm3]15991795
ボアピッチ[mm]11398.6
圧縮比11.010.4
最大出力[PS/rpm]170/4800-5600177/5200-5600
最大トルク[Nm/rpm]250/1800-4800300/1600-3600
吸気方式ターボターボ
ガソリン無鉛レギュラー無縁レギュラー
排出ガス規制対応H17年基準75%低減(JC08)H30年基準25%低減(WLTC)

燃焼技術について(上級者向け)

ストローク/ボア比を高めるコトで、燃焼ポテンシャルの改善を図っています。

しー

水平対向エンジン(H4)は、車体の幅に制約があるのでストローク量の拡大がシリンダブロック、クランクシャフト、動弁系などの信頼性と背反するので、ロングストローク化が難しいのは皆さんご存知ですよね。

CB18はロングストロークと各部品の信頼性を図り、直列エンジン(L4)同等のストローク/ボア比1.09を実現しています。

そしてここからは、リーン燃焼による熱効率改善メカニズムと技術課題に対する対応について解説していきます。

リーン燃焼について

environmental-protection

リーンとは、エンジンの燃焼状態の用語です。別名リーンバーン。

燃料は空気中の酸素を使って燃焼します。そのときに、燃料と空気の量は一定の比率があり、これを理論空燃比(ガソリンエンジンでは14.7(空気):1(燃料))といいます。その比率よりも燃料が多ければ、燃焼せずに燃え残ることになり、排気ガスの中にHC(炭化水素)が出ていきます。

逆に燃料が少ない場合、燃焼が不安定になったり、うまく燃焼しなかったりして、エンジンが上手く動かなくなります。それがリーン燃焼という状態です。しかし燃費を向上させるために、燃料が少ない状態でも上手くエンジンを動かしたいので、技術開発によってリーンバーンが可能になったのです。

しー

リーンバーンとは、空燃比が理論空燃比14.7よりも大きい、すなわち燃料が少ない(薄い)混合気の燃焼状態です。

空燃比が約20以上の燃焼をリーンバーンと呼びます。

燃料が少ない状態で走行ができるので燃費向上に貢献できるワケですが、

リーンバーンによって燃費が向上する理由はこちらの通り

  • 比熱比の向上
  • ポンプ損失の低減
  • 冷却損失の低減

こんな感じなのですが、訳わからないと思うので解説します。

比熱比の向上

正味熱効率40%を実現している『CB18』ですが、熱効率は圧縮比と比熱比で決まります。圧縮比と同じで、比熱比が高いほど熱効率は向上します。

空気の比熱比が1.4と最も大きく、理論空燃比の混合気で1.26程度まで下がります。リーンバーンは混合気が薄い、空気に近づくので比熱比が上昇し、熱効率が向上します。

比熱比向上は、同じ燃料に対して空気量を増やすリーン燃焼によって実現できます。理由は、混合気中のN2やO2といった2原子分子割合が大きくなるためであります。

さらに、リーン化するコトで燃焼ガス温度が低くなり、比熱比が大きくなるためです。

ポンプ損失の低減

リーン燃焼では、理論空燃比(ストイキオ燃焼)に比べて同一トルクで空気量が多く、スロットル開度が大きいので、ポンプ損失が低減します。

冷却損失の低減

リーン化により燃焼ガス温度が低減し、燃焼室壁温度との差分が小さくなるため、冷却損失が低減します。

リーン燃焼成立のための課題

上記で書いた通り、熱効率改善のメリットはありますが、リーン燃焼エンジンを搭載する場合には三元触媒ではリーン域で排出されるNOxを低減するコトができません。

しー

排気ガスの成分には、CO、HC、NOxがあり、リーン域ではNOxの増加が心配されます。

なので、できるだけ混合気をリーン化してNOx排出量を低いレベルとした上で燃焼変動による運転性の悪化を生じないようにする必要があります。

混合気がリーンになるに従って火炎伝播速度が遅くなり、燃焼が終わる前にピストン下降によるガス膨張のために温度が下がり消炎する現象が生じます。また、この現象を避けるために点火時期を早めると圧縮により十分温度が上昇する前に点火するコトになって失火が発生してしまいます。

これがリーン限界であり、限界を超えてしまった場合には、未燃HCが大量に排出。燃費の悪化とサイクル間の燃焼変動によりトルク変動が増大します。

これらの対策として挙げられるのがこちらの通り

  • 着火性の向上
  • 燃焼速度の向上
  • 高負荷時でのノッキング抑制

着火性の向上

「CB18」は、リーン燃焼状態で安定した着火を実現するために、インジェクターの位置を燃焼室中央かつスパークプラグ横に配置するセンターインジェクション方式を採用しています。

インジェクター8噴孔を採用。コンパクトな混合気を形成できます。

これによって、燃焼室全体はリーンとしつつ、燃焼室中央に配置したインジェクターから点火時期直前に微量の燃料を噴射するコトにより、スパークプラグ周りに濃い混合気を形成し、着火安定性を確保しています。

さらにスパークプラグ周辺の空気の流れを最適かつ安定させるため、スパークプラグ接地電極の向きを規制しているのも特徴です。

燃焼速度の向上

燃焼速度の向上を図るために、「FB16」と比べて吸気ポートとピストンの形状変更がされています。

吸気ポートは「FB16」と比べて吸気角度を寝かせるコトで、ペントルーフ形状に沿った吸気流れを実現しています。これによって、反対側に流れこむ逆タンブル流を抑制しています。

cb18-subaru-engine
左が「CB18」、右が「FB16」。
car-moby.jp

ピストンは、冠面の表面凹凸を無くすことでピストン方向へのタンブルを滑らかに反転させ、圧縮上死点までタンブル流を保持するのが狙いです。

ピストンの改善により、「FB16」に対して吸気工程中における最大タンブル比は2倍、圧縮上死点におけるエンジン筒内の混合気乱れ強さを52%向上しています。

なお、「FB16」に採用していてタンブルジェネレーションバルブ(TGV)は廃止になっています。

吸気ポートとピストン形状の変更が大きく貢献しています。

高負荷域でのノッキング抑制

「CB18」がまだプロトタイプだった頃、空気の流れが燃焼室の排気側で合流し、中心部に向かって流れが形成されるコトがわかります。

この流れにより局所的に火炎伝播の遅れが生じてしまい、エンドガスの自己着火につながってノッキングが発生してしまうコトがわかったそうです。

そこで、吸気ポート、ピストン形状の変更により、燃焼室内のガス流動が燃焼室の排気側で合流しないように改善。

次の3次元燃焼CAEでノッキング予測を行い、この燃焼室内のガス流動の改善によってノッキング振り幅同等で50%燃焼時期が3度進角すると予測。

実測により50%燃焼時期は4.5度進角し、トルクが9Nm向上することを確認できたそうです。

フリクションの低減

一般的に、燃焼改善によってエンジン摺動抵抗が大きくなるため、同時にフリクション低減が必要となってきます。

フリクション低減に関する技術は以下の通り

  • オフセットシリンダー
  • ピストン軽量化とパターンコーティング
  • クランクシャフト給油構造
  • コンロッド軽量化
  • 潤滑システム
  • 補機ベルトシステム

オフセットシリンダー

クランクシャフト軸中心からシリンダーをオフセットするオフセットシリンダーを、水平対向エンジンとしては世界初採用されます。

単気筒評価によって、最適オフセット量を8mmに設定し、オフセットなしと比較してフリクションを最大で4%低減しました。

ピストン軽量化とパターンコーティング

オフセットシリンダー採用によってピストンに負荷される燃焼荷重が低減。ピストン&ピンの単気筒あたりの質量をFB16比で56g低減し、大幅な軽量化を実現。

また、ピストンスカート部にはスラスト側と反スラスト側で異なるパターンの樹脂コーティングをスバル初採用しました。

低面圧部は、パターン化により余剰なオイルの引き摺り抵抗を抑制するとともに、圧縮工程でエンジンオイルを高面圧部に収集し、膨張工程で油膜厚さを最適調整します(スラスト側)。

反スラスト側のパターンは、スラスト側と逆の作用が働きます。

軽量化と合わせてピストンとシリンダーの摺動抵抗を低減し、従来構造と比較してフリクションを最大で6%低減しました。

ピストンリングは、オイルリングをハイバレル化し、フリクションと信頼性を両立させる張力に最適化。

オイル消費量は、25%改善しています。

クランクシャフト給油構造

「FB16」のクランクシャフトはピン、ジャーナル部の貫通穴と、ジャーナル〜ピン間を繋ぐ斜め穴で形成されるオイルラインでコンロッドベアリングに給油していました。

「CB18」は、ピン部の給油穴数を削減してベアリング部の受圧面積を拡大するために、1本のオイルラインでジャーナルからピンに給油する構造をスバル初採用しています。

また加工を簡素化したコトで、ピン部の中空加工が可能となり、1スパンあたり40gの軽量化を実施。

これらの技術によってクランクジャーナルベアリング、コンロッドベアリングの摺動抵抗を低減しています。

コンロッド軽量化

コンロッド大端部は斜め割り形状から、水平割り形状に変更し、高強度材料を採用しています。

コンロッドは、爆発力を回転力に変換する機能であることから、エンジン内部では最も大きく揺動する部品であり、厳しい環境下で使用され、破損時には重大な車両の影響を及ぼします。

信頼性を優先しつつ、コンロッドベアリング部の摺動抵抗を低減のため、FB16比で単気筒あたり9gの軽量化しています。

潤滑システム

チェーン駆動のトロコイド式連続可変容量オイルポンプと低粘度オイル0Wー16をスバル初採用しています。

温度と油圧をパラメータとして、運転条件に合わせて最適油圧に制御します。制御油圧値は寸法精度、センサー精度、制御性を考慮して、各デバイスの信頼性を確保しています。

併せて、オイルポンプからメインギャラリー間のオイルラインを短縮し、余剰油圧を削減しています。

これによって油圧立ち上がり時間をFB16比で41%に削減し、従来構造と比較して最大で20%のフリクション低減効果と高い信頼性を両立しました。

また、CB18はターボチャージャーをエンジン下方に搭載するため、ターボ軸受のエンジンオイルをオイルパン内に戻すスカベンジポンプが必要となります。

「FB16」では、別体のポンプとオイルラインを追加していましたが、オイルポンプとスカベンジポンプの機能を統合し、潤滑構造を簡素化。

同時にオイルパン容積を縮小して、エンジンオイル交換油量を4,0Lに抑制するコトで、市場に流通するオイル缶1コでオイル交換が可能となりました。

しー

「FB16」では、一度のオイル交換で約5Lも必要だったので、交換量が減ったのは嬉しいポイントですね。

さらに、ピストンオイルジェットを追加し、ピストン冷却、点火進角するコトでトルク向上に貢献しています。

補機ベルトシステム

フリクション低減のため、「FB16」では1本掛けに対して、2本掛けの補機ベルトを採用しています。

各プーリーの必要駆動力に対し、補機ベルトを各プーリーごとに設定することで、最適な張力、巻き角とし、アイドラプーリーを廃止するとともに、ベルト屈曲率を減らすことで、フリクションを「FB16」比で約24%低減させています。

熱マネジメントシステム

燃費向上のため、早期暖機やEGR活用は有効な手段であり、一方で高負荷時には出力、信頼性向上のための冷却強化が必要です。

熱マネジメントは各性能に影響する重要な要素で、以下の技術を新開発します。

  • 耐ノッキング性向上
  • 冷却制御

耐ノッキング性向上

ノッキングを抑制するため、燃焼室周辺の冷却系の改善を図っています。

シリンダーヘッド内の排気ポート全体を覆うウォータージャケットを採用し、燃焼室に噴き返す排気ガス温度を低減しています。

「FB16」で採用した並列冷却を踏襲し、気筒ごとの冷却バラツキも抑制しています。

ウォータージャケットスペーサーを採用し、高負荷運転時に高温となるシリンダーブロック上死点側および排気側ライナーの表面流速を向上させ、積極的に冷却する仕様とし、ノッキング耐力を向上させました。

冷却制御

冷却制御は、現行SK系フォレスターと同様のサーモコントロールバルブを冷却システムの集合部に配置することで、従来のサーモスタット制御よりも必要な時に必要な部分へ流す意図的な熱マネジメントを可能にしています。

「CB18」は、これに加えて新たにブロック流路バルブを採用し、シリンダーブロックとシリンダヘッドの流量分配制御を可能にしています。

EGRシステム

燃費向上を両立させるために、過給リーンバーン燃焼+高EGR制御を採用。

「FB16」に対し広域で高いEGR率を成立させるために、過給域でのEGR導入圧確保とEGR導入量のバラツキを抑制する推定制御を新規採用しています。

EGR温度・圧力センサー(EGR部、インテークマニホールド部)を用いて管内の脈動を考慮し、高精度なEGR制御をするコトで、安定した燃焼を実現しています。

排気システム

排気システムにも新技術が投入されています。

  • 三元触媒/NOx吸蔵還元触媒
  • IEM(Integrated Exhaust Manifold)

三元触媒/NOx吸蔵還元触媒

nox
しー

三元触媒は、排出ガス中の有害なCO、HC、NOxを化学反応によって無害なN2、CO2、H20に浄化する機能があります。

そんな三元触媒ですが、理論空燃費付近以外では著しく浄化能力が低下します。

燃費向上のために導入したリーン燃焼では、理論空燃費よりもリーンな空燃費で燃焼させることから、排出されるNOxを三元触媒で浄化しきれないため、NOx吸蔵還元触媒を採用しています。

リーン燃焼時に排出されるNOxをNOx吸蔵還元触媒内で、貴金属を経由して吸蔵物質に一旦吸蔵します。その後に、短時間のリッチ燃焼によってCO、HCを発生させるコトで吸蔵物質からNOxを脱離させ、貴金属によりN2に還元し、浄化します。

この制御を排気管の要所に設置した温度センサー・NOxセンサーを用いており、幅広い運転領域でのリーン燃焼が可能となっており、燃費性能と環境性能の両立を図っています。

IEM(Integrated Exhaust Manifold)

排出ガスの浄化力を高めるため、触媒昇温時間短縮を狙いIEMを採用しています。

「FB16」では気筒ごとに排出ガスを取り出していましたが、バンク毎に排出ガスをまとめるコトで、排出ガスの温度低下を防ぎ、触媒の暖気を早めています。

電力マネジメント

環境性能向上を目的として、ガソリンエンジンの電動デバイスの採用が増えています。

しー

ですが、電動デバイスを使用するには発電システムが必要となり、発電はエンジンの仕事に頼るので、過剰な電力使用は性能低下につながってしまいます。

なので消費電力を抑制するための電力マネジメントの新技術があります。

燃料供給制御システム

消費電力抑制のため、必要な燃料流量に応じて低圧燃料ポンプを制御する燃料デマンドシステムを新規採用しています。

運転状況に応じ最小仕事となる目標燃圧を設定し、燃料ラインに設定した燃圧センサーと推定燃料温度のフィードバック制御を行っています。

燃料ポンプの吐出流量を必要最低限に制御し、エンジン損失エネルギーを約52%削減させ、燃費向上に貢献しています。

軽量化

エンジン軽量化は、ドライバビリティ改善や燃費向上に貢献します。

「体積低減」、「密度低減」の2つの切り口にて、エンジン質量で14.6kgの軽量化をして、ターボエンジンでありながらNA並の重量になっています。

軽量化に関する技術は以下の通り

  • 全長短縮による軽量化
  • 材料置換による軽量化

全長短縮による軽量化

水平対向エンジンの体積低減としては、全長短縮が最も効果的です。

全長を決めるクランクシャフトにて、高周波焼入れとディープロール加工という技術で、ボアピッチを14.4mm、バンクオフセットを3,9mm短縮。

エンジン全長をFB16比で44mm短縮し、約5kgの軽量化を実現しました。

しー

全長短縮は、前面衝突時のストローク確保にもなります。

材料置換による軽量化

エンジンの部品の中で大物になるチェーンカバー、ロッカーカバーを樹脂へ置換するコトで密度低減し、合計で1,5kgの軽量化を実現しています。また、樹脂化によって形状の自由度が向上し、機能の追加、改善が図られています。

チェーンカバーの樹脂化にて、オイルレベルゲージ、オイルフィラーキャップの脱着トルクを低減し、日常点検性も改善。

オイルミストセパレーターを追加し、過給時の吸気系へのオイルミスト侵入量を低減し、信頼性向上とロッカーカバーの樹脂化にて動弁系にアジャスター機能を追加し整備性を向上しています。

まとめ:スバルが持つ最新技術の結集

いかがだったでしょうか。

CBは「Concentration Boxer(Concentration=集中、濃厚)」の頭文字です。

第4世代エンジンにあたる新型水平対向1.8L直噴ターボエンジン「CB18」は、リーン燃焼技術を始めとして、上記で書いたスバルが持つ最新技術を結集し、正味熱効率40%と最大トルク300Nmを両立する次世代コンベンション専用ガソリンエンジンとなっています。

また、全長の短い特徴を持つ水平対向エンジンをさらに44mm短縮・コンパクト化、軽量化も達成し、車両走行性能と衝突安全性能の向上にも貢献しています。

1.8Lながら最大トルク300Nmというスペックは、3LのNAエンジンに匹敵するもので、新型レヴォーグとの組み合わせたときのスポーツ性にも期待したいところ。

今後スバルの「名機」となるのでしょうか。EJ20を超える次世代のエンジンになることに期待したいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

しー
メカニック歴10年目|国家2級整備士|自動車検査員|愛車:SUBARU FORESTER(SK9)|スバリスト歴12年目|2020年6月ブログ&ツイッター&インスタ開設|ライティングスキルを磨くために日々奮闘中|車初心者や若手メカニックに聞かれる悩みなどにお答えします|スバル向けコンテンツに詳しい