現在、インターネットの普及により、あらゆるモノがネット購入でき、自宅にいながら安心して利用できるサービスが増えてきています。
そしてそれはクルマにも当てはまってきています。
現在の中国やアメリカでは、インターネットを利用して試乗せずに購入するケースが主流になってきており、これは成熟した自動車メーカーに対する信頼が高まってきていることが理由として挙げられます。
国内に目を向けるとトヨタ自動車は、中古車を実店舗に来店せずオンラインで注文することが可能になるサービス「トヨタ中古車オンラインストア」を2020年よりスタート。
近年、さまざまなサービスのオンライン化が進んでいるなか、コロナウイルスの影響もあり「好きなタイミングで車を購入したい、店舗での商談なしで車を購入できないか」というような声が寄せられ、実現されました。
しかし、中古車を購入する場合は、近くの販売店に出向いて購入するのがまだまだ一般的です。
なぜなら、日本人にとって「車は財産」という概念が強く、安心して購入したいからこそ「現車確認をしてじっくり選びたい」という人が多いからですね。
ただ、忙しい現代人にとって、車選びにじっくり時間を割けれる人ってなかなかいないと思います。
- 近くの販売店に欲しい車がない
- 遠方に出向けるほどの時間がない
- 現車確認なしのネット購入は不安だ
車を検討してから購入までって、結構エネルギーが必要です。
そこでこの記事では、車を効率的にネット購入したい人向けに「メリットと注意点」、後半では「おすすめのサービス」をいくつかご紹介します。
もくじ
ネット購入で遠方から取り寄せる「メリット」
ようは「ネット通販のクルマ版」といったイメージなので、通販のメリットがクルマにそのまま当てはまりそうな気もします。
通販のメリットといえば「実店舗に見に行かなくていい」「24時間買い物ができる」「遠方の商品が手に入る」などが挙げられます。
では、「クルマをネットで購入」になると他にどのようなメリットが考えられるでしょうか。
選択肢が多く好みを反映させやすい
ネット購入の最大のメリットは、車種の選択肢が多くなり、自分の希望に合った車を選びやすい特徴が挙げられます。
近隣の中古車販売店であれば、欲しいクルマの在庫がないケースもあり、種類や数などにも限界があります。
しかし、取り寄せる場合は、全国から好みのクルマを探せるので選択肢も多くなり、希望に沿った1台を見つけられる可能性が高いという点はかなりのメリットです。
「〇〇の在庫はありますか?」「〇〇のこのグレードは取り寄せれますか?」など店舗ごとに連絡を入れるのは非効率ですよね。
ネット購入であれば、店舗の営業時間に縛られないから気楽です。
深夜でも好きな時に、自分の希望に合ったクルマをいつでも問い合わせることができます。
絶版車・流通しにくいクルマと出会えるかも
過去に不人気車で生産台数が少なかったクルマは、年数が経った後に「レアなクルマ」として希少価値が高まる場合もあります。
現在の中古車市場では、昨今の半導体不足による新車納車の長期化が中古車市場を刺激しており、在庫が少ない状態なので、希望条件に合うクルマが少なくなっています。
また、アメリカの「25年ルール」と呼ばれるクラシックカー登録制度によって、過去の名車が手に入りにくい状態も続いています。
なので、20年以上経った車種で走行距離も少ない状態、内装や外装の程度も良好であれば、希少価値が高いです。
希少価値が高いクルマは、実店舗を回るより、全国的に探すほうが効率的です。
どうしても欲しいクルマなのであれば、ネット購入で取り寄せすることが鉄則です。
使用感や口コミが参考になる
実店舗によったらWedマーケティングに力を入れておらず、その店がどのような口コミ・評価を受けているのかがわからないケースがあります。
迷った時に投稿されている口コミを参考にできるのは、現実的で心強いです。
店舗だと店員さんに聞くしかありませんが、たいていは良いメリットしか言いません。
失敗なく買うために、良い感想だけじゃなくて、「買った時には気がつかないけど使ってみたらわかったこと」なども知りたいですよね。
ネットで購入する時は、良い感想だけでなく、苦情や困ったことがあったという意見も参考にすることができるので、簡単に販売店のサービスを比較することができます。
セールスを気にせず選べる
「販売店での見積もりを受けたくない」という人の中には「執拗な営業を受けたくないから」という人もいますよね。
何となくのイメージで、実店舗での見積もりだとグイグイ営業かけられて、断りづらい雰囲気になる…っていう印象を持っている人も多いんじゃないかと思います。
そりゃ営業マンも、何とかお客さんを獲得したいと思って必死な訳ですから、営業をかけるのは当然です。
ただ人によってはその営業がイヤだ、という人も少なからずいる訳です。
そういう人にとって「ネットでの購入」は、直接営業マンと接触することが少ない分、過度な営業は受けにくくなる、と言えます。
フリマサイトなどの「個人売買」も充実
フリマサイトといえば、「ヤフオク」、「メルカリ」などが挙げられますが、実は自動車専門のフリマサイトも注目されています。
上記に挙げたサービスは、オークションサイトやフリマアプリと同じで、基本的に出品者と購入者の個人売買です。
そのため、消費税や諸費用が掛からず、同じコンディションのクルマでも相場よりかなり安く購入することができます。
カスタムされたクルマなどは走行距離や状態に関わらず販売店では値が付かないことが多いです。
カスタムされたクルマや希少車など、市場に流通させにくい中古車は稀にオークションサイトなどで見つけることができます。
【販売店の場合】ネットで購入する時の注意点
何かと便利な「ネット購入」ですが、いくつかのデメリットも存在します。
失敗しないためにも事前にしっかりチェックしておきましょう。
現物を見て状況判断ができない
中古車はクルマの程度が1つ1つ異なるので、購入する前に自分の目でどのような状態か判断することが大切です。
しかし、ネットで取り寄せるとなると、掲載されている写真だけでは完全に確認することは困難だと言えます。
有益なサイトだと、動画で分かりやすく掲載されていたり、独自の評価書を掲載されていたりと、閲覧者にも分かりやすい工夫がなされているサイトもあります。
ただ、基本的には写真のみでの判断になります。
さらに、納車された時にイメージと異なっていた際は、トラブルに発展する可能性もあります。
販売店とのやり取りは慎重に行い、キズやへこみの箇所やエンジンや足回りの状況などの詳細を細かく聞き取り、画像共有で事実確認をしっかり行うことが大切です。
また、県外から中古車を購入する際は、陸送費や運搬費などがかかってくるため、取り寄せた後のキャンセルはしにくいと考えておきましょう。
現物を取り寄せてから「んーなんか思ってたのと違うな」となってしまうと、余計なコストがかかる可能性は十分あるので、写真での判断や担当者とのやりとりは非常に重要になってきます。
在庫車より納車に日数がかかる
店舗に在庫があれば、すぐ点検〜登録(ナンバープレートの交付)に回せますが、他府県から取り寄せるとなると日数がかかってしまうのは当然の話。
通常取り寄せになると、中古車の引取りから納車までは、1週間~2週間程度かかるのが一般的。
東京都を起点とした場合、大阪府からだと約4日、福岡県からだと約5〜6日、北海道や沖縄県だと約6日〜7日の陸送日数が通常よりも追加で必要になります。
12月上旬~年末や、新生活が始まる2~4月頃は特に繁忙期なので、クルマの輸送をお急ぎの方は早めに動くか、もしくは時期をずらすなどが必要です。
とはいえ、早めの納車を希望する方にとっては不都合かもしれません。
輸送コストがかかる
自分の住んでいる地域から遠くなればなるほど、運搬する際の費用負担が大きくなります。
距離の目安 | 陸送費相場 | 所要日数 |
---|---|---|
同一都道府県・隣接県 2~3時間の移動 | 1~2万円 | 1日~2日 |
遠方の場合 5~10時間の移動 | 3~10万円 | 4~5日 |
さらに陸路を使う場合と船舶を利用する場合でも、価格は大きく変動します。
基本的に陸送する業者は販売店に委託されて行う場合が多いため、直接陸送業者に依頼するよりも費用は高くなる傾向にあります。
【フリマの場合】ネットで購入する時の注意点
最近じわじわと注目されてきている「自動車のフリマサイト」。
中古車市場に出回らず、個人間でのやり取りになるので「お買い得車」や「カスタム車・レア車」と出会えるチャンスが高いのがメリット。
ただ個人売買となると、販売店で取り寄せた場合に加えて、さまざまなデメリットもつきまといます。
そもそも「自動車のフリマ」の認知度が低い
どういうことかというと、サービス自体の認知度が低い=閲覧者が少ないので、出品者がそもそも少ないというデメリットが考えられます。
「そもそも認知度が低いから中古車の球数が少ないんじゃないの?」というお話です。
そのためにサービス側も、複数サイトやYouTubeでのPRを代行してくれていますが、まだまだ発展途上なサービス。
あとは、ちょっと胡散臭いイメージを持っている人も多いかなぁと思います。
「ネットでクルマを購入する」という文化がまだまだ浸透していないですからね。
とはいえ、店舗を構える必要がなく、売り残りのリスクもない「フリマサイト」は、一般的な中古車販売サイトと比べ販売価格を抑えられるメリットがあるので、利用者数は年々増加傾向にあります。
半導体不足の影響で新車の供給が遅れて納車が遅れて…。
その分、即納できる中古車のほうにユーザーが流れてきていますし、さらに中古車販売店は在庫不足で悲鳴を上げています。
なので、個人売買で気軽に出品できるフリマサイトの注目度は、今後上がってくると考えていいでしょう。
ある程度の知識がある人向けである
フリマアプリやオークションサイトでの個人売買は販売店で購入するよりもリスクも大きいです。
滅多にありませんが、故障や不具合を隠して販売しようという出品者もいます。
クルマは部品の集合体であり、異音などの感覚的な要素も多い商品です。
たとえば、以下のような文章。
エンジンも良好で異音などもなく、ボディや足回りにサビもありません。
このようなことが書かれていても、人によって異音の感じ方はさまざま。
その音が異音なのか作動音なのか、判断できるプロだったらいいです。
「サビはありません」と言っても、中古車の足回り、下回りには必ずどこかしらはサビが発生しているものです。
出品者の感覚で「サビがない」にどこまで信憑性があるのでしょうか。
ぶっちゃけ、出品者の言っていることは参考程度におさめた方がいいです。
重要なのは、あなたがそのクルマにどれだけの知識があり、イレギュラーに対応できるのか。
出品者の言っていることを鵜呑みにしてトラブルになるケースは多くあります。
対応方法としては、そのクルマについてあなたがどれだけリサーチし、勉強しているかにかかっていると思った方がいいです。
プロが仲介しない個人売買だからこそ、厳しく見ていきましょう。
個人売買で売られているクルマには保証がないです。基本的にはノークレームノーリターンです。
その場合、1度クルマを購入してしまったら返品は受け付けてくれない場合がほとんどです。
買ってすぐに故障してしまったという場合でも返品はできません。
水没車・修復歴の有無がはっきりしない
フリマは中古車販売ではないので、自動車公正取引協会の基準の検査をする必要がなく、水害車、修復歴の有無などは出品者の自己申告となります。
フリマサイト側も最低限の検査はしますが、メーカー直営のディーラーメカニックが検査するわけではないので予防整備は出来ません。
もうすぐ故障しそうな場所も当然教えてもらえません。
前オーナーが適当な整備しか受けずに乗っていたクルマは、購入後に高額な修理代が発生するので安く購入しても結局は高くなってしまう可能性は十分にあります。
【販売店】からネット購入できるサービス
ここからは実店舗に行かなくても遠方の中古車を問い合わせる・取り寄せるサービスをご紹介します。
ガリバー中古車問い合わせ
クルマの買取や中古車のことなら誰しもが脳裏に浮かべたことはある「ガリバー」。
ガリバーは2001年〜2016年「主要中古車買取専門店7社における中古車買取台数(株式会社矢野経済研究所調べ)」において、クルマ買取実績No.1の結果を出しています。
また「2016年度主要10社における国内中古車販売台数 小売・卸売合算値」でも、中古車販売実績No.1となっています。
これらの結果から、ガリバーはクルマの買取でも、クルマの販売台数においても1位を獲得するほど、多くの利用者から高い支持を得ているわけです。
中古車買取・販売実績トップクラスのガリバーがなぜここまで支持されているのかというと、
- 全国に約500店舗ある「企業としての強さ」
- 修復歴有無を「徹底的に公開する」
- 100日までの「返品サービス」
- 長期保証が「最長10年」
- クリーニング前の写真が掲載されている
他のサービスの中でも「安心感」がダントツで高いです。
正直言って、正規ディーラーの中古車保証に匹敵するほどのクオリティになってます。
問い合わせだけならもちろん無料ですので、欲しいクルマが見つからない人はぜひ活用して下さい。
※自宅までの納車は要相談となります。
毎日500台入荷の中古車!!
認定制度が強い!「カーセンサー」
中古車情報サイトには様々なものがありますが、その中でも特に需要が高いサイトといえば「カーセンサー」です。
もともとは中古車情報誌としてスタートしたサービスだけあって、中古車を購入したい方だけでなく、売りたい方にとっても有益な情報が提供されています。
「カーセンサー認定」と呼ばれるシステムも大変心強いです。
これは第三者の検査専門機関がクルマの状態をしっかり検査し、例えばボンネットを開けたときにふちを触り違和感がないか、エンジンをかけたときの匂いはどうかなど、検査は一連の流れの中で行われます。
検査箇所は軽く300以上、10段階で評価をします。
そして、この検査・評価がされた車には、「車両品質評価書」というものが発行され、総合評価点やクルマの詳細な状態に関する情報が一目で分かる様になっています。
この評価システムによって、クルマ選びに詳しくない人でも中古車の状態が把握できるのは大きなメリットです。
また、「購入から自宅まで納車まで一括でできる」ので、完全に店舗に行く必要がありません。
クルマに詳しくない人でも安心!
【フリマ】でネット購入できるサービス
買いたい人と売りたい人をネットで繋げるフリマサービス。
メルカリの中古車版と考えると分かりやすいと思います。
では、「クルマ版のフリマ」にはどのようなサービスがあるのでしょうか。
個人売買トラブルを防げる「ガリバーフリマ」
クルマ買取と販売の大手であるガリバーが個人売買の場所を提供しているのが「ガリバーフリマ」。
ガリバーフリマの最大のメリットは、個人売買で起こりがちなトラブルを防げるだけのサポートが充実している点です。
「名義変更からクルマ受け渡しまでのサポート」、「トラブルが起こった時に仲裁してくれる」など、中古車販売のプロであるガリバーが出品者・購入者をサポートしてくれるから安心。
その他にも以下のメリットがあります。
- ガリバーのスタッフが車両状態をチェック済み
- 買えるまで手数料がかからない
- 個人売買なので消費税がかからない
また、万が一故障しても90日以内であれば無料修理してもらえる「あんしん90日保証」がついています。
車両価格30万円以上の国産車なら、クルマの基本性能である重要機構部品を90日間もしくは納車時の走行距離から+3000kmまでの期間を保証してもらえます。
※自宅までの納車は要相談となります。
安心の自動車フリマサイト!
手数料が圧倒的に安い「カババ」
カババとは、2020年から始まった車の個人間売買サービスで、カーシェアリング事業を手がける株式会社アラカンが運営しています。
カババの最大の特徴は、上記のガリバーのメリットに加えて、マッチング手数料がクルマの購入代金に関わらず一律3万円となっています。
他の自動車フリマサイトでは購入後に通常10〜20万円の手数料が目安なので、他社と比べて圧倒的に安く設定されています。
同じ条件の車でもカババを利用すれば7〜17万円ほど手数料分が安く購入できるということです。
手数料が安いということは「購入者が見つかりやすい」ということなので、出品者にとってもカババを利用する大きなメリットと言えます。
もちろん個人売買なので消費税もかかりませんし、専門スタッフによる価格の妥当性、品質は鑑定済みです。
また、個人売買なのに、ローン支払いプラン(金利3.9%)を組めるという点もポイント。個人売買での購入のハードルをグッと下げられます。
ローンも組める自動車フリマサイト!
まとめ
本記事では遠方にある欲しい中古車を遠方からネットで購入する方法について解説しました。
ネットで購入 | 実店舗で購入 | |
---|---|---|
メリット | 選択肢が広い 時間を気にせず選べる 口コミを見ながら比較できる | 実車が見れる |
デメリット | 実車が見れない 納車まで時間がかかる | 店舗に行かないといけない 営業時間が限られる |
ネット販売サービス | カーセンサー ガリバー←自宅納車は要相談 | × |
フリマサイト | カババ ガリバーフリマ←自宅納車は要相談 | × |
中でも、自動車のフリマサービスは、「個人間でのトラブルを防止するためのサポート」が非常に優秀ですので、安心して使用ができます。
カーセンサーやガリバーで欲しい中古車が見つからないのであれば、フリマサイトを使うなどして、それぞれの良いところを上手く使い分けるようにしましょう。
欲しい車が近くの中古車屋さんでは見つからない。ネット購入で遠方の中古車を取り寄せたいけど現車確認せずに購入するのはなんだか不安…。