スタッドレスタイヤをビニール袋に入れたまま保管しても良いのか【結論:良くないです】|おすすめの保管方法を伝授します。

スタッドレスタイヤをビニール袋に入れたまま保管しても良いの?

スタッドレスタイヤを長く使用する上で大切なのが「保管方法」です。

ディーラーでお世話になっている人は、点検時にクルマにスタッドレスタイヤを積み込み、ディーラーでスタッドレスタイヤを交換し、ビニール袋に入れて持ち帰る人が大半だと思います。

そのまま持ち帰って、ビニール袋に入れたまま保管していませんか?

間違った保管方法をしているとタイヤの劣化が進み、本来の性能にまで影響を与えかねないため、正しいタイヤの保管方法を知っておくことが大切です。

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この記事では、スタッドレスタイヤを「自宅で保管したい人向け」に保管方法について現役の自動車整備士が解説します。

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ビニール袋に入れたままだとダメな理由

これは、ノーマルタイヤでもスタッドレスタイヤでも同じなのでぜひ覚えておいて下さい。

汚れを落とさずに保管すると劣化するから

タイヤはゴム製品なので、摩擦以外にも、熱や紫外線、汚れ、油分、化学物質など、様々な要因で劣化していきます。

常に泥だらけ、汚れだらけだと劣化の原因になりかねません。

道路にはさまざまな汚れが存在します。

砂や泥、オイルなどがあり、タイヤはこれらの汚れを付着させながら走っています。

さらに、タイヤの近くにあるブレーキから発生する、ブレーキダストも付着します。

汚れの種類や成分は多種多様であり、いろいろな汚れがタイヤに蓄積し、それがタイヤの寿命を徐々に縮めていきます。

長期保管する前には、水やぬるま湯でしっかり洗い流してから保管するように心がけましょう。

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タイヤワックスを塗られている人は、劣化したワックスを放置したままにするとさらに寿命を縮めるので注意です。

高温多湿はゴム製品にとっては最悪

スタッドレスタイヤをビニール袋で保管しても良いのか【結論:NG】高温多湿の場所は避ける

高温多湿の状態になると、合成ゴムで加水分解と呼ばれる現象が起こることで劣化が進みやすくなります。

加水分解とは、物体が水分と反応して起きる分解反応のことです。タイヤの劣化が進み、ひび割れの原因となります。

特に日本では、梅雨や夏の暑い時期のように季節によって高温多湿になりやすいことから、できるだけ乾燥しやすい状態で保管する必要があります。

保管のポイントとしてはこちら。

  • 湿度と温度が一定に保たれていている場所
  • 風通しが良い場所
  • 直射日光が当たらない場所
  • 屋外より「屋内」

例えば、屋根付きガレージや物置などです。

ただし、直射日光が当たるような窓際に置くのは控えましょう。

紫外線にデリケートだから

タイヤは、紫外線にめっぽう弱いです。

ビニール袋は半透明なので紫外線を通します。

さらにビニール袋は何度も使っていく内に破れますのでオススメできません。

外に置いていると、破れた所から雨や水が入ってきて、タイヤの劣化の原因になります。

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熱を発する機器やオゾンを発生させる機器は、タイヤの近くには置かないように注意が必要です。

なので、紫外線に当たらないところに保管するように心がけましょう。

「ビニール袋に入れたまま外に放置」はNGです。

【補足】タイヤの置き方にも注意

スタッドレスタイヤをビニール袋で保管しても良いのか【結論:NG】タイヤの置き方に注意

床や地面にタイヤをそのまま置いておくと接地部分に湿気がたまって、ゴムの劣化やカビの発生などの原因になります。

その他にもタイヤに含まれる薬品が染み出てくることによって、屋内では床が汚れてしまう可能性があるため、くれぐれもタイヤを直に置かないよう注意しましょう。

すのこなどを引いておくと良いです。

また、タイヤの置き方には「平積み」「縦置き」があります。

タイヤにホイールをはめたままの状態で保管する場合は、タイヤを横向きした状態で「平積み」にして保管します。

タイヤを立てて保管すると、ホイールの重さが1ヵ所に集中してしまうのでタイヤを変形させます。

その際、タイヤにかかる負担を軽減するために、空気圧は通常の1/2に減らし、エアバルブにキャップを取り付けます。

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横置き用のタイヤラックを使うとさらに負担を小さくできます。

オススメの保管方法を伝授します

タイヤを保管する人

以上を踏まえてオススメの保管方法を伝授します。

タイヤは洗剤を使わずに洗う

タイヤを洗う際は、ホース・スポンジ・クロスがあれば十分です。

そして可能な限り洗剤は使わず、水やぬるま湯洗いが基本となります。

頑固な汚れを落としきれない場合は、ゴムを痛めにくい弱アルカリ性の「タイヤ専用クリーナー」を使うようにしましょう。

しっかりと乾燥させる

すすぎ終わったらタイヤ・ホイールの残った水分を、吸水力に優れるマイクロファイバー製のタオルなどで拭き取りましょう。

日光などで乾かすと紫外線で劣化するので、陰干しで自然乾燥させます。

水分はタイヤの大敵です。

水分が付着したまま保管すると、劣化だけでなく、カビの原因にもなるので注意です。

風通しの良い屋内に保管

乾いたらタイヤに水分が残っていないかしっかり確認して下さい。

その後、ガレージや物置へ。置き方は「平積み」が推奨です。

置く場所にどうしても日光が差すようであれば「タイヤカバー」を装着するようにしましょう。

ファスナーが付いているので完全に日光をシャットアウトできます

レジャーシートなどで代用してもOKです。

台車付きのタイヤラックがあると運搬にも便利ですよ。

ここまでやっておくだけでタイヤの寿命はかなり変わってきます。

場所がない人はベランダに「すのこを使う」

マンションに住んでる人は?場所が無いんですけど

家にガレージや物置がある人は上記の方法で良いですが、マンションに住まれている人は場所の確保が難しいですよね。

マンションに住まれている人は、ベランダに保管しましょう。

保管方法は同じですが、ベランダにタイヤラックを設置するのは困難ですので、床に湿気に強い「樹脂製すのこ」を置いてその上に保管しましょう。

ベランダにエアコンの室外機がある人は、極力避けて置きます。湿気の原因になります。

ビニール袋に入れたまま保管はNGです

最後にまとめです。

まとめ
  1. ビニール袋だけだと不十分
    →紫外線を通したり、破れやすい
  2. タイヤを保管する前に乾燥させる
    →湿気はタイヤを劣化させる
  3. タイヤの「置き方」も注意
    →平積みが基本です。タイヤラックが理想。
  4. タイヤ専用カバーを買う
    →強風&紫外線対策になる

「タイヤ専用カバー」×「タイヤラックで平積み」×「ガレージor物置で保管」

この方法が理想ですね。

ビニール袋に入れて何も考えずに保管しておくとタイヤは使ってないうちに劣化していきます。

正しい知識を持って、タイヤの性能を落とさないように注意していきましょう。

今回は以上です。

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