現在、レヴォーグの新車購入を検討しているところです。そこで悩んでいるのがアイサイトX搭載車にするか非搭載車にするかなのですが、+40万円程出してまで必要なものなのでしょうか…。いらないような…。
このような疑問にお答えします。
アイサイトXでは、通常の機能に加えて高精度地図データや前側方・後側方レーダーなどの情報を活用するコトで、高度運転支援システムの開発が進められました。
ステレオカメラだけでは見えないクルマ周辺の道路環境を把握することで、作動範囲を拡張し、利便性の高い以下の機能を実現しています。
この記事を書いている筆者は、スバル車を5台乗り継いできたスバリストです。
最後まで読んでいただくことで、アイサイトXの概要がすべて分かります。
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もくじ
アイサイトXはいらない!?【結論:めちゃ便利です】
アイサイトXでは、ステレオカメラの視認性・視認距離の拡大、画像処理性能の向上と制御演算ECUの処理能力向上を行ないました。
加えて、前側方・後側方を監視する4つのレーダーを使用して、自分のクルマ周辺に存在する車両の検知性能も向上。
また、高精度地図データと連携したクルマ走行位置の推定精度の向上と、先方の道路状況の取得、ドライバーモニタリングシステムなどの車載センサーと協調させています。
基本のアイサイトの機能に新しく高度運転支援システムを追加することで、世界トップレベルの安全性と利便性を備えた運転支援システムを実現しています。
簡単に言うと「新設計のステレオカメラ+4つのレーダー(新世代アイサイト)」に加えて、高精度地図データを組み合わせたのがアイサイトXです。
アイサイトXとアイサイトver.3の違いについては、以下の記事で解説しています。
システム構成
高度運転支援システムを実現するために、アイサイトXの基本構成に加えて、レーダー、高精度地図データ等のそれぞれのセンサー情報から「走る・曲がる・止まる」を演算し、各アクチュエーターへ指示を行う構成になっています。
アイサイトXの性能である「運転支援システム」の大きなポイントしてはこちらの通り。
- アクティブレーンチェンジアシスト
- 渋滞時ハンズオフアシスト
- カーブ前速度制御
- 料金所前速度制御
- 渋滞時発進アシスト
- ドライバー異常時対応システム
1:渋滞時ハンズオフアシスト
高速道路の渋滞環境において、車線中央維持・先行車追従操舵制御(レーンキープ機能)が作動、かつシステムによって安全と判断された状況下で、ドライバーがハンドルから手放すことを許容する機能。
従来のレーンキープ機能では、一定時間ハンドル操作を行わないと、警告表示やアラームで注意喚起を行なったあと、レーンキープ機能が非作動状態になっていました。
アイサイトXでは、システムの冗長化や周辺監視性能の向上によって手放しでの走行を可能としています。
冗長化(じょうちょうか)とは、システムの一部に何らかの障害が発生した場合に備えて、障害発生後でもシステム全体の機能を維持し続けられるように、予備装置を平常時からバックアップとして配置し運用しておくことです。
作動条件
安全に走行できる状況であること(ドライバー、クルマ、環境)をシステムが判断することで、【渋滞時ハンズオフアシスト】の作動が開始されます。
条件 | |
---|---|
① | レーンキープ機能が作動中 |
② | 先進運転支援システムがON |
③ | ドライバーのハンドル操作を検知 |
④ | ドライバーの前方監視を検知 |
⑤ | 車速が50km /h以下かつ0km/h超 |
⑥ | 作動可能な道路の走行を検知 |
制御内容
渋滞時ハンズオフアシストが作動開始すると、通知音が鳴り、メーター内のアイサイト関連のアイコン表示が青色に変化します。
地図ロケータの搭載によって、走行車線前方の道路形状や環境、それらまでの距離が検知できます。
それらの情報を用いて「渋滞時ハンズオフアシスト」が継続できない環境への接近が検知された場合には、事前にハンドル操作の実施をうながします。
この事前のお知らせによって、安全かつ余裕を持ってドライバーが運転操作を引き継ぐことが可能となります。
また、「渋滞時ハンズオフアシスト作動中」に、安全確保のためにドライバーに対してハンドル操作を要求する条件と表示内容はこちらの通り。
条件 | 表示内容 | |
---|---|---|
① | ドライバーの脇見を検知 | 「前方注意」 |
② | ドライバーが目を閉じたのを検知 | 「居眠り警告」 |
③ | ドライバーの居眠りを検知 | 「居眠り警告」 |
④ | 急カーブへ接近したことを検知 | 「急カーブに接近しています」 「ハンドルを操作して下さい」 |
⑤ | 急カーブへより接近したことを検知 | 「急カーブ接近ハンドルを操作」 |
センサーの冗長化による安全担保
従来のレーンキープ機能では、ステレオカメラで認識した情報のみをもとに、ハンドル制御をしていました。
渋滞時ハンズオフアシストでは、高精度地図ロケータの搭載により、ステレオカメラの欠陥や周辺環境の誤検知時に、地図ロケータの情報を用いてハンドル制御を継続しながら、ドライバーがハンドルをアシストするまでの時間を確保し、より安全な運転操作の引き継ぎを可能としています。
また、ステレオカメラと地図ロケータの双方の情報を利用できる場合には渋滞時ハンズオフアシストが作動でき、一方のセンサーの検知精度が低下した場合や、周辺環境を誤検知した場合には、もう一方のセンサー情報を用いてハンドル制御を継続します。
項目 | 要因例 | 対応 | |
---|---|---|---|
① | ステレオカメラ検知精度低下 | 大雨、雪、車線のかすれ | 地図ロケータ情報をもとにハンドル制御継続 |
② | 地図ロケータ検知精度低下 | GPS受信感度低下 | ステレオカメラ情報をもとにハンドル制御を継続 |
③ | ステレオカメラ誤検知 | 大雨、雪、車線のかすれ、IC出口の分岐誤検出 | 地図ロケータ情報をもとにハンドル制御継続 |
④ | 地図ロケータ誤検知 | 地図情報が古い、急カーブでのジャイロセンサーのズレ | ステレオカメラ情報をもとにハンドル制御を継続 |
渋滞などで車間距離がせまくなり、車線が先行車の影に隠れると、ステレオカメラでは車線の検知が難しい場合があります。
万が一、ステレオカメラが走行車線ではない車線の経路を検知してしまった場合、先行車の位置情報から地図ロケータで検知している走行経路が正しいと判定し、地図ロケータ情報を用いてレーンキープ制御を継続しハンドル操作をドライバーに要求します。
また、地図情報が古く、地図ロケータが白線引き直し前の走行経路を出力してしまった場合、先行車の位置情報などからステレオカメラの走行経路が正しいと判定し、ステレオカメラ情報を用いてレーンキープ制御を継続し、ハンドル操作をドライバーに要求します。
解除条件
ドライバーによるアイサイト関連のキャンセル操作のほかに、ドライバー状態・道路環境・周辺監視性能の低下によって、手放しを許容できなくなった場合などに、渋滞時ハンズオフアシストが解除されます。
条件 | |
---|---|
① | ドライバーが脇見を継続 |
② | ドライバーが目を閉じるのを継続 |
③ | ドライバーが居眠りを継続 |
④ | ドライバーを検知不可 |
⑤ | クルーズコントロール機能のキャンセル |
⑥ | レーンキープ機能のキャンセル |
⑦ | 先進運転支援をOFF |
⑧ | 急カーブ目前に到達 |
渋滞時ハンズオフアシストの解除時、ドライバーのハンドル操作を検知していない場合は、「ドライバー異常時対応システム」を作動します。ずっと手放しで運転することはできません。
2:アクティブレーンチェンジアシスト
アクティブレーンチェンジアシストは、片側2車線以上の高速道路を約70〜120km/hでレーンキープ機能が作動しているとき、ドライバーがウィンカーを操作することで、ウィンカーが点灯している方向に車線変更を行うようにハンドル操作をアシストします。
従来のレーンキープ機能のみでは、ウィンカーを作動させると機能がキャンセルされていましたが、アクティブレーンチェンジアシストにより操舵支援としての領域を拡大しています。
周辺のクルマ・環境を検出
アクティブレーンチェンジアシストを実現するために、アイサイトXでは4つのコーナーレーダーを採用しています。
ボディの4隅にレーダーを搭載することで、ステレオカメラでは検出することのできなかった自車の両周囲の車両を検出。
後方と隣車線を走行している車の位置・速度差を考慮し、実施許可を判定することでドライバーの周辺監視をアシストします。
また、工事などでパイロンが置かれていることをステレオカメラが認識した場合は、レーンチェンジを抑制します。
車線の検出
ステレオカメラの視認角の拡大と画像処理性能の向上によって、従来の本車線を認識する機能に加えて、隣車線を認識するシステムを新たに追加。
隣車線を認識することで、レーンチェンジの目標となる車線の有無と車線形状をリアルタイムで検知し、走行環境に合わせたレーンチェンジを可能にしました。
隣車線は並走しているクルマに隠される頻度が高く、また夜間はヘッドライトの照射距離が狭いので、安定して認識することが難しいです。
これらの問題に対して、撮像画像の明るさ最適化や道路形状の推定/補間を駆使し、あらゆる環境で隣車線を安定して認識できる技術を実現しています。
また、白線の実線/破線を判別するシステムも新規に追加。
レーンチェンジの際に車線をまたいでしまう危険な挙動を抑制することで、安心してレーンチェンジを行えます。
レーンチェンジの際に実線をまたいでしまう危険な挙動を抑制することで、安心してレーンチェンジを行えます。
オートクルーズとの協調
周辺の道路の流れに乗って安心して巡航するためには、前後の車との相対速度との相対速度を小さく走行することがポイントです。
巡航速度が異なる車線へ車線変更したい場面は多くあります。
その場合でも、安心して車線変更するために、目標車線の前後のクルマとの相対速度を早期に小さくしながら車線変更する制御をしています。
オートクルーズとの動作スペック
巡航速度が異なる車線への車線変更におけるオートクルーズ協調制御、以下の2パターンあります。
アイサイトXでは、従来と違い、対象車線との区画線を踏みこえる前から減速を開始するスペックに変更しています。
減速開始タイミングを早めることで、従来機能比で小さな減速での車線変更を可能になっています。
また、車線変更に強い減速を要すると判断した場合は車線変更をせずに通過し、車線変更制御をキャンセルさせる安全制御を行います。
次に「設定車速よりも遅い先行車両の後ろから追い越し車線方向に車線変更」というは場面においては、オートクルーズ機能にはウィンカー点灯後に車線変更中からオートクルーズ設定車速へ加速していく制御が従来から存在しています。
従来製品では車線変更アシスト機能がないため、車線変更に時間を要するドライバーも考慮して制御加速は低めに設定しています。
一方アイサイトXでは、横移動がシステムで制御できるため、オートクルーズ制御加速の最適化を実施し、車線変更前の十分な加速を実現しています。
3:カーブ前速度制御
高速道路においてオートクルーズを使用中に、前方のカーブ半径情報を地図ロケータから取得することで、カーブ到達前から減速または加速抑制の制御を行います。
作動条件
カーブ前速度制御はオートクルーズの機能の拡張であるので、オートクルーズが「SET」状態である時に作動します。
オートクルーズには数種類の加速制御処理が存在しますが、カーブ前速度制御はその中の1つに組み込まれ、計算した制御量はそのほかの加速制御と協調されます。
例えば、カーブで先行車に追従している場合、速度が十分に低い先行車であれば追従制御が選択されますが、速度が高い先行車のときはカーブ前速度が選択されます。
カーブ前速度制御機能が有効にしている状態でも環境条件により、制御しない場合があります。
ロケータの特性上、電波状況によって走行レーンを特定できない場面があるので、高速道路のIC、JCT等での誤ブレーキ防止を重要としています。
カーブに対する制御量の計算
カーブ前速度を制御をするためには、カーブに対する目標車速を決める必要があります。
この値は、カーブ前速度制御のフィーリングを最も特徴づけるパラメーターです。
カーブ半径に対する速度が高すぎると安心感が不足する反面、速度が低すぎるともたついて周囲の流れに乗ることができなくなります。
そこで、カーブ到達時にこの目標車速に達する制御を行うために、前方のカーブ情報を取得します。
カーブ前速度制御では、カーブに応じた車速にするための制御量は加速度(減速度)です。
近いカーブほど緊急性が高くなるために制御量が大きくなる一方で、カーブ半径が小さいほど目標車速が低くなるため、制御量が大きくなります。
連続のカーブのようなシーンでは手前にある緩いカーブよりも、遠方の急なカーブに対しての制御量が上回ることがあります。
これらを踏まえた上で様々な形状のカーブにて試験を行なっており、加減速の適合を施してあらゆるカーブでの自然なフィーリングを実現しています。
4:料金所前速度制御
料金所前速度制御は、高速道路の料金所通過前にオートクルーズを使用している時に機能します。
前方の料金所ブースまでの距離情報をロケータから取得することで、料金所ブースの到達前から減速・加速抑制を実施することで料金所を安全に通過することをサポートします。
従来のオートクルーズでは、先行車がいないと設定車速による制御を実施するため、ドライバーが操作を引き継がなければ料金所を通過することはできなかったです。
理由としては誤認識防止の観点で料金所の停止バーが制御対象として認識していないこと、そもそも料金所が視界に入る前から制御を開始する必要があるからでした。
料金所前速度制御は、安心してオートクルーズを使用できるシーンの拡大を目的にしています。
作動条件
料金所前速度制御は、オートクルーズの機能の拡張であるので、オートクルーズが「SET」状態である時に作動します。
カーブ前速度制御と同じで、複数のオートクルーズ加速度制御処理の中の1つに組み込まれ、計算した制御量はそのほかの加速度制御と協調しています。
地図ロケータからの情報を使うシステムなので、基本的な条件は、カーブ前速度制御と同じです。
料金所に対する制御量の計算
料金所前速度制御の制御量を開発時に決めるにあたり、特別に注意すべきポイントは2つあったそうです。
地図ロケータを使って停止バーの開閉状態は判別できないため、このポイントについては従来同様です。
なので、通常時では停止バーが確実に開くタイミングで料金所内を通過できることはもちろん、万が一のトラブルで停止バーが開かなかった場合もドライバーが十分にブレーキを踏む余裕があることを考慮して、速度や加減速の大きさ・タイミングを決めなければならないです。
また速度についてはドライバー本人の不快感に留まらず、料金所ブース手前の合流地点において、目的のブースへ進入するためのレーン変更をする時に周辺車両の妨げになってしまいます。
この上記に2点を踏まえて、地図ロケータから取得する料金所位置情報を使った制御システムを構築し、速度・加速度を適合しています。
また料金所前速度制御は、カーブ前速度制御の動作後に有効となるシーンが多いです。
これら2つのシステムのつながりについてもさまざまなICデータを検証し、あらゆる場所でも滑らかな挙動となるように作りあげられています。
5:渋滞時発進アシスト
渋滞時発進アシストは、渋滞などので先行車に続いて停車し、再度先行車が動き出したときに、周囲・ドライバーの状況の条件が満足していれば追従発進するシステムです。
頻繁にストップ&ゴーを繰り返す環境において、自動で発進制御へ移行できる時間を拡大することで操作回数を低減することができます。
渋滞時ハンズオフアシスト と組み合わせて、運転者の負担を劇的に軽減することを目的としています。
動作スペック
渋滞などで先行車につづいて停車し、再度先行車が動き出したときにドライバーの操作なしに自動で発進を行います。
従来機能である全車速追従機能付きクルーズコントロールでは停車後に3秒後、発進にはドライバーの操作が必要でしたが、最長10分間の自動発進状態に移行します。
約10分間停車時間が継続した場合は、キャンセルされ電動パーキングブレーキが作動します。
渋滞時発進アシスト待機中に周辺環境に異変(他車の割り込みなど)が起こった場合は、渋滞時発進アシスト待機状態をキャンセルし、停止保持状態に移行します。
この場合、同一の停車時は渋滞時発進アシスト待機状態とならずに、従来同様(約3秒間)の待機状態となります。
また、渋滞時発進アシストはドライバーが前方を見ていることを前提としていますので、ドライバーモニタリングシステムにより、ドライバーのよそ見、わき見を検知した場合は渋滞時発進アシストを解除し、停止保持状態に移行します。
この場合は、ドライバーがわき見・よそ見を止め、前方監視に復帰すれば渋滞時発進アシスト待機状態に再度移行します。
周辺の監視
自動発進を実現しているため他メーカーでは周辺監視デバイスにソナーを使っています。
新型レヴォーグではステレオカメラ・前側方レーダー・3D高精度地図データユニットを組み合わせることで他メーカー同等の安全性を実現。
ステレオカメラによる周辺監視に加えて、クルマの前側方に搭載されるレーダーを使用することで、ステレオカメラでも検出することのできない画角外の車両に対して早期検出を実現しています。
また3D高精度地図ユニットを使用し、高速道路に限定することで対象とする物体を車両やバイクに絞って検出。
周辺監視の安全性を実現しています。
ドライバーの監視
ドライバーの監視は、SK系フォレスターから搭載されているドライバーモニタリングシステム(DMS)デバイスを使用しています。
ステレオカメラ・前側方レーダー・3D高精度地図ユニットによる周辺監視にドライバーによる周辺監視を加えることで10分間の渋滞時発進アシスト機能を実現。
ドライバーがよそ見、わき見をしている間は停止保持に移行し、渋滞時発進アシストを許可しません。
ドライバーがよそ見・わき見を止めて、前方を見ていると判断した場合に、渋滞時発進アシストを動作させることでより安全安心に使用できます。
6:ドライバー異常時対応システム
レーンキープ機能を使用中に、体調の急変などにより、ドライバーが安全運転を継続できなくなった場合に、緊急措置としてドライバーに代わってシステムが車両を停止させる機能です。
作動した状況(走行環境・システム状態)における可能なかぎりの車両制御を行い、乗員・周辺車両の安全を確保すること。
また、日本国内の導入に際して、国土交通省が策定している「運転者異常時対応システム(減速停止型)技術指針」に適合するように設計がなされています。
動作スペック
従来のレーンキープ機能を使用中にハンドルから手を離すと、数十秒後に制御が非作動になっていました。
ドライバー異常時対応システムは、そのようなドライバーがハンドルから手を離した状態を継続した場合に作動が開始されます。
また渋滞時ハンズオフアシスト作動時、に何らかの要因で手を離しを許容できなくなった場合に作動が開始されます。
制御内容
ドライバー異常時対応システムは、ドライバーの無操作時間とシステム状態に応じた制御(減速・アクセル操作無効化・周囲への報知など)を実施します。
ドライバー異常時対応システム作動条件の例↓
条件1 | 条件2 | 条件3 | |
---|---|---|---|
① | 車線中央維持作動中 | ドライバーがハンドルから一定時間手を離す | ー |
② | 渋滞時ハンズオフアシスト作動中 | ドライバーがハンドルから手を離す | ドライバーのわき見や居眠りを検知 |
③ | 渋滞時ハンズオフアシスト作動中 | ドライバーがハンドルから手を離す | 急カーブ・料金所への接近を検知 |
④ | 渋滞時ハンズオフアシスト作動中 | ドライバーがハンドルから手を離す | 車速が60km/hを超える |
⑤ | 渋滞時ハンズオフアシスト作動中 | ドライバーがハンドルから手を離す | 自車位置の検知精度低下 |
⑥ | 渋滞時ハンズオフアシスト作動中 | ドライバーがハンドルから手を離す | システムの故障・一時停止を検知 |
また、ドライバーの意識が異常な中で、より安全に自動で減速・停車する機能にするために、見通しの悪いカーブでは停車しないようになっています。
解除操作
ドライバー異常時対応システムの解除方法はこちらの通り。
状態 | 解除操作 | |
---|---|---|
① | ハンドル操作要求 | ハンドルを握る、操作、スイッチを操作 |
② | ドライバー状態判定中 | ハンドルを握る、操作、スイッチを操作 |
③ | 警報 | ハンドルを握る、操作、スイッチを操作 |
④ | ドライバー異常状態 | ハンドルを操作、一部のスイッチを操作 |
④のドライバー異常状態時は、誤って解除してしまうことがないように、ドライバーが意図しないと操作できないものに限定しています。
まとめ:見えなかった情報が見えてくる「アイサイトX」
アイサイトXの運転支援システムは、高精度地図ロケータによる道路情報冗長化や前方の道路状況の把握、前側方・後側方レーダーを使った周辺車両情報を取得します。
従来ステレオカメラだけでは、見えなかった情報を用いることによって、より支援範囲が広く、利便性の高いシステムを実現することができ、ドライバーの負荷軽減による安全性の向上が実現できるようになっています。
アイサイトXのステレオカメラやプリクラッシュブレーキ(自動ブレーキ)については、以下の記事で解説しています。
OUTBACK BS9に乗って一年、アイサイトなしでは過ごせない依存症になりました(笑)疲労度が格段に違います。前方車両の速度とブレーキングに対応するため、ドライバーが無意識のうちに振り向けている注意(神経)がこれほどまでにサポートされるものかと思いました。一般道も含め、フル活用しています。
我が家のIMPREZAにはアイサイトのVer.2が搭載されていますが、結構怖い思いをしました。Ver.3は飛躍的な進化を遂げたと思います。そこから更にアイサイトXへ、さらなる安全性への向上が楽しみです。
日産のプロパイロットとの比較が非常に興味深いですね。日産はかなり自信を持っているようです。