こういった疑問にお答えします。
さっそく結論ですが、「車検に合格できる」と判断します。

その理由を、ディーラーで検査員として働いている私が解説します。
車検時にハイブリッド警告灯が点灯していても車検は通るのか!?
「車検時にハイブリッド警告が点灯」に関する疑問

ハイブリッド警告灯が点灯し、EV作動停止してしまうとハイブリッドモーターは作動しません。
ハイブリッドのモーターは、EV走行時にはエンジンの代わりに原動機として駆動します。
そこでこういった疑問が生まれます。
- ハイブリッドモーターは、道路運送車両の保安基準第8条(原動機及び動力伝達装置)の【自動車の原動機及び動力伝達装置】の規定に当てはまるのでしょうか?
- 規定内にある「原動機の始動が著しく困難なもの」に、ハイブリッドは含まれ、基準に適合しないとなるのか?
- 車検証の原動機型式欄には「モーター型式」を記載されている
こんな感じ。
車検時にNGとなる警告灯とは
車検時に検査ができないテルテール(警告灯)としては、5種類となります。
- 前方エアバック警告灯
- 側方のエアバック警告灯
- ABS警告灯
- ブレーキ警告灯
- チェックエンジンランプ
この中には、ハイブリッド警告灯は含まれていません。

とはいえ、ハイブリッドモーターって原動機じゃないの?って感じですよね…。
陸運局に聞いてみた

会社経由で、「車検時にハイブリッド警告灯が点灯していても車検は通るのか!?」陸運局に問い合わせることができました。

車検時にハイブリッド警告灯が点灯していても車検は実施できるのでしょうか?

検査ができないテルテール(警告灯)としては、自動車技術総合機構の審査事務規定に記載されている5種類となりますが、それ以外の警告灯について記載している文言がないので、ハイブリッドシステム警告灯のみですと検査は実施することは可能です。
道路運送車両の保安基準第8条(原動機及び動力伝達装置)についても同様に、「原動機にハイブリッド車のモーターを含む」との文言がないので、アシストで作動するモーターが作動状態にない場合でも、主に原動機側に問題がなければ、不適合にする術はないのが現状です。
補足:排気温度警告灯なども車検時は合格になる

排気温度警告灯なども温度センサーのみとしてなら、排気ガスの制御はしていません。単純に設定された温度に達するランプを点灯させてドライバーに警告するためだけのものです。
原動機が運行に十分に耐え、著しい始動困難なものでなければ、検査は実施できます。
これはあくまで、私が住んでいる地域の陸運局専門官の情報です。
まとめ
以上、車検時にハイブリッド警告灯が点灯していても車検が通る理由でした。
道路運送車両法では、ハイブリッドモーターは「原動機として取り扱わない」というのが結論となります。
できたらハイブリッドシステムの修理もしたいところですが、車検のタイミングと同じになってしまうと予算の都合上、難しいですよね?
であれば、車検後に修理するという選択も現状はできます。
ただ、ハイブリッド車は年々増えてきていますので、いずれは審査事務規定も改定されるかもしれませんので、注意が必要です。
車検でハイブリッド警告灯が点灯していると不合格になるの?