こういった疑問にお答えします。
ビットラチェットセットとは、細かな送り角度と早回し機能により、狭い場所での作業に便利な差替式のビットラチェットをはじめ、厳選された使用頻度の高いビットがセットになったものです。
各メーカーから販売されているビットラチェットセットには、専用ケースも一緒になっており、コンパクトでツーリングなどにも携行しやすく、常備用としても気軽にひとつ積んでおくことも可能です。
ちなみに今回選んだトネ(TONE)というメーカー。
メカニックの人であれば一度は聞いたことがあるメーカーだと思います。
トネは、大正14年に創業された「前田軍治商店」から「前田金属工業」を経て、平成25年に現在のTONE株式会社となりました。
トルクレンチや自動車用工具など、特に締結に関する工具としてプロ御用達の側面が強い工具メーカーなんです。
そして、わたしがビットラチェットセットを購入する上で、求めるポイントは2つありました。
1つ目は、車内の整備(例えばフロア下やダッシュボード下部)などでかなり奥まったビスやボルトにアクセスする際に「ドライバーでは大きすぎるが、ラチェットではちょっと大きい」ところでも工具をかけれること。
ちなみに今まで使っていたビットラチェットはこれ↓

コンパクトで良かったのですが、首振り機能が無いのと短いのでトルクがかけにくいので使いづらさを感じていました。
2つ目は、使用頻度の高いビットが厳選されており、ケースがメタルケースで頑丈というところと、出張整備で気軽に持ち運びできるところです。

首振り機能があって、握りやすくて、必要最低限のビットが全部セットになっていて、それなりのメーカーで、コスパが良くて、持ち運びもできて、、、。
と探していた所、最終的に行き着いたのは、トネのビットラチェットセットでした。
工具屋さんやネットでかなり調べて、悩み悩んで選んだビットラチェットセットです。
トネ(TONE) ビットラチェットセットのレビュー【BRFS27】
もくじ
トネ(TONE) ビットラチェットセットのレビュー

さっそく結論ですが、かなり満足でした。
満足したポイントはこちらの通り。
- ラチェットがコンパクト&スリム設計
- 首振り機能付き
- 様々な使い方ができる←最大のポイント
- 使用頻度の高いビットが厳選されている
- 専用のケースがカッコイイ
こんな感じです。
セット内容は以下の通り。
商品名 | BRFS27 |
ラチェットタイプ | プッシュボタン付き首振りラチェット |
ビットホルダー | 100mm |
ドライバービット(+) | No.1、No2、No3、(各2個) |
ドライバービット(−) | 2、2.5、3、4、5、6、8 |
トルクスビット(イジり防止) | T6H〜T40H |
ビットアダプター | 差し込み角1/4用 |
国産車でよく使われるであろうビットがほとんどあります。
さらに1/4用のソケットが使えるアダプターも付いているのはありがたい。
セット内容に関しては文句なしですね。
ではここからは、最大の特徴である「様々な使い方ができる」というところをピックアップしてご紹介していきます。
最大のメリットは【可変型】
トネのビットラチェットセットは、5つの使い方ができます。
通常使用

通常はこのように使うことが一般的です。
このように使うのであれば他のラチェットで十分ですね。
ビットホルダーで延長

付属のビットホルダーを装着すれば奥まったところにもアクセスできます。
少し惜しいのは、ビットホルダーのバリエーションが一種類だけというところ。
もう1サイズ長いビットボルダーの方が使いやすいかなと思いますが、そこまで気にならないです。
首振り機能+ロック

プッシュボタンを押すことで首振りラチェットとして使用できます。
もちろんロック機能付きなので、トルクを逃すことなく緩めます。
ドライバーやビットの回し方は一般的に”押す力(7割)回す力(3割)が理想”と言われていますがロック機構がついていることにより理想的な回し方も実現できるというわけです。
この首振り機能+ロック機能のおかげで、整備の幅がかなり上がります。
T型ハンドル

さらにT型ハンドルにも可変します。
さらに奥まったところにアクセスできたり、早くビスを回したい時にはT型ハンドルにして作業すると作業効率が上がります。
ソケットホルダーをさらに活用

ソケットホルダーをラチェットハンドルの後部に装着することができます。
これでさらに高トルクをかけれますので、硬いビスを緩めるのに活用できそうです。
補足:ビットを保持できるのか?
とはいえ、ソケットホルダーにビットを挿入したとしても、狭いところにアクセスする時にホルダーからビットが落ちてしまわないか心配ですよね。
小さなビットがフロア下に落ちてしまい、探すのにかなり苦労されたことがあるメカニックも多いはず。

実はこの中にマグネットが仕込まれており、落ちる心配がありません。これはありがたい。
ただ、マグネットの磁力でビットを挿し替える時に手こずりますが、慣れれば問題なしです。
もちろん、ラチェットのビット差し込み口もしっかり保持できますのでご安心を。
他に検討したいビットラチェットセット
トネのビットラチェット来た!
— yosuke (@kenkinouki1) September 10, 2019
めっちゃ小さいね、内装なら問題ないかなー pic.twitter.com/pwCUubUH2o
とはいえ、トネのビットラチェットセット【BRFS27】に付属しているラチェットで気になるポイントが「長さ」なんです。
狭い箇所で使用する場合に、この長さで振り幅が取りづらくなることもあるかと思います。
ギヤ数もそこまで多くないので…。
もう少しコンパクト性を求めるならこちらの【BRS20】がおすすめ↓。
これはさらにコンパクトになった手のひらサイズのビットラチェットのセットです。
かなりオーソドックスなセットですが、普通にビットラチェットを使う分には全く問題ないかなと思います。
セット内容がこちら↓。
商品名 | BRS20 |
ラチェットタイプ | ビット用ラチェット |
ドライバービット(+) | No.1、No2、No3(各2個) |
ドライバービット(−) | 5.5、6.0、8.0 |
ヘキサゴンビット | 4、5、6、8 |
トルクスビット | T15H〜T40H |
ビットアダプター | 差し込み角1/4用 |
ビットエクステンション | あり |
この商品の特徴は、「コンパクトさ」と「コスパの良さ」です。
アマゾンで2000〜3000円ほどで販売されております。
この金額で精度の高いトネ(TONE)のラチェットが手に入るのは、10年自動車整備士をやってきた私からするとちょっとビックリです。
イイ時代になりましたよね。
というわけで、最後にまとめます。
- BRFS27→プロ向け。さまざまな場所で使える!
- BRS20→コンパクトで使いやすい。携帯用にぜひ!
こんな感じで、あなたの使用環境によって選ぶと良いと思います。
こういう工具セットは一見、大衆的なアマチュア向け工具にも思われがちですが、トネの工具は細部にわたる精度の高さ、日本のモノづくりを正に作り手の魂を感じる製品に仕上がってます。
ぜひ一度手にとって、体感してみて下さい。
トネ(TONE)のビットラチェットセットが欲しい。
事前にレビュー記事を読んでおきたい。