車の多様化が進んでいます。
日本の市場では、軽自動車、コンパクトカー、ミニバンがまだまだ人気ですよね。それらを追いかけるように、クロスオーバーSUVも年々販売台数を伸ばしています。
10年ほど前から「SUVブーム」などといわれ、世界中の自動車メーカーから多様なSUVモデルが登場しています。
約30年前の80年代から90年代初頭には「四駆ブーム(RVブーム)」というものがありました。ト○タの「ランドクルーザー」、○菱「パジェロ」、○産「サファリ」、などが代表格です。街中にはクロスカントリー4WDに乗るコトがステータスだった時代です。
2000年代になると影は薄くなりましたが、2000年後半になってくると、かつての四駆ブームのときに子どもであった人が大人になり、楽しく過ごした4WDとの思い出を再現すべく、また「キャンプブーム」もあって、SUVに乗る人が多くなってきたのが近年の「SUVブーム」だと言われています。
昔に比べると都心部に人口が多くなってきたこともあり、現代の「SUV」は【都会でも乗れて、アウトドアにも使えるSUV】。こういった車に人気が集まってきています。
昔の「四駆ブーム(RVブーム)」の時のような【ゴリゴリの4WD】ではなく、【スタイリッシュな4WD】が増えてきています。

普段は通勤で使いたいのでコンパクトな車が良い。でも、休日はキャンプにも使える車が良い。
スバルには「アウトバック」「フォレスター」といったSUVがありますが、女性の方であれば大きすぎると感じる方もいるはず。
そこで登場したのが「スバル XV」です。この記事では「スバル XV」の魅力について徹底解説します。
私は自動車整備士10年目であり、「スバル XV」に関しては誕生以来ずっと整備に携わってきました。
この記事を最後まで読むコトで、

スバル XVってどんな車なの?どんな魅力があるの?
こういった疑問にお答えできます。車選びの参考にきっとなります。
では見ていきましょう。
もくじ
歴代のモデルたち
初代スバル XV(GH系)

【2010年デビュー】
3代目インプレッサ(GH系)の派生車種としてデビュー。正式にいうと「インプレッサ XV」という名前でした。
同時期に、○産「ジューク」の発売もあり個性的なコンパクトSUVが注目された年です。他メーカーからも続々とSUVが市場に投入され、この頃から「SUVブーム」が本格的に始まったと思われます。
3代目インプレッサ(GH系)のNAモデルをベースにしておりますので、エンジンは「1.5NA」と「2.0NA」の2モデルがありました。
トランスミッションは5速ATが基本ですが、「1.5NA」モデルに関しては5速MTの設定があり、XVでは最初で最後のマニュアルモデルです。
外観デザインは、ワイドなホイールアーチを装着して、フロントバンパーからボディサイド、リアまわりまでブラックのパーツを連続させています。外観に引き締まりがあります。大型ルーフレールとルーフスポイラーが装着、専用のダーク塗装のホイールでSUVらしさを演出しています。足回りにはリヤスタビライザーを装着し、走行安定性をアップさせています。
ただ、売れ行きは他社のコンパクトSUVに比べると伸び悩んでおり、デザインを変更してもどうしても「インプレッサ感」が残っていて特別感に劣っていました。
今では街中でもあまりお目にかかれないレアな「XV」です。
2代目スバル XV(GP系)

【2012年デビュー】
以前の「インプレッサ XV」から「スバル XV 」となり、カタログから独立した車種として誕生しました。
エンジンは3代目フォレスター(SH系)後期から搭載された新型エンジンである「FB20」を改良して搭載。トランスミッションは新型リニアトロニックCVT「TR580」を搭載します。そして、アイサイトが搭載さレました。
初代に比べて、車高も高くなり、デザインもよりSUVらしさが出ています。ボディカラーも豊富になり、幅広い客層から人気がありましたし、この頃からスバルユーザーがかなり増えた印象でした。
2013年にはハイブリッドが追加されました。JC08モード燃費は20km/Lとあまりパッとしませんが、2.0ℓ水平対向エンジンは高回転指向のエンジンだった為、電動モーターのアシストで発進時の加速感を改善。低速域でのトルク補助に貢献ができました。ハイブリッドは19馬力のモーター追加されており、低速から高速まで余裕の走りを発揮してくれます。
後期型になると、アイサイトver.3に進化。足回りやボディ剛性の改良、レヴォーグにもあったメーカーオプションのアドバンスドセーフティパッケージ追加など、スポーティさと安全面の大幅な改良が行われます。
さらにスバルのモータースポーツ部門を担うSTIがチューニングを手がけた「スバル XVハイブリッドtS」を販売。ハイブリッド、SUV、走りの楽しさという3要素を併せ持つ欲張りな仕上がりとなっています。

2代目スバル XVで多くのユーザーが増えたコトにより、現場ではより多くの要望が増えたコトと、ユーザーからの強い要望により、メーカー側から出向で調査するコトも多かった車でした。
CVTのバリエーターチェーンの音やリダクションギヤの音が低速時に気になるという要望で、快適性に対する対応策で苦しめられたのは辛い思い出です。
前期型では相変わらずオイル漏れ、ドアミラーやパワーウィンドウ不良、アイドリングストップ関連の故障、足回り関連のパーツの貧弱さ、エアコン不良など、XVもまだまだ発展途上だった印象でした。
3代目スバル XV(GT系)

【2017年デビュー】
エクステリアデザインのコンセプトは変わらず、スバル共通のデザインである「DYNAMIC × SOLID」を採用。より現代的に洗練されました。
安全性のさらなる進化で、全グレードにアイサイトver.3採用と歩行者エアバックが標準装備。
(現在は全車種アイサイトツーリングアシスト標準装備)
エンジンは「直噴2.0ℓNA」と直噴化され、燃費向上と実用回転域でのトルク向上に貢献しています。要望の多かった「1.6ℓNA」、ハイブリッドシステムは名前を変えて「e-BOXER」として追加されます。エンジンの構造は大きく変更はありませんが、パーツが大幅に改良されました。樹脂パーツを採用するなどの細かな軽量化が見られます。
(マイナーチェンジにより「直噴2.0ℓNA」は現在廃止になってます。)
高剛性プラットフォームである「SGP」を採用し、乗り心地と走行性能の両立が図られています。
2代目スバル XVに比べて、車内にゆとりがあったり、トランクルームが広くなっているのは「SGP」の恩恵です。
初期型に関しては、エンジン、ブレーキ関連のリコールがあり改善がありました。それ以外に関しては2代目スバル XVにあった弱点が改善されており、フォレスターにも採用されている「X-MODE」も搭載され、悪路走行性能もアップし、クロスオーバーSUVとして熟成されてきています。
約10年前のスバル国内販売台数の30%とは「レガシィ」でしたが、現在は「フォレスター」が30%、次いで「スバル XV」が23%とスバルの看板商品といっても過言ではないほどまでになりました。
3代目スバル XVは「E型」へ

スバル新型XVは、2020年8月20日に予約受け付けを開始、9月4日に発表、発売日は、同じく改良される「インプレッサ」とあわせ10月8日が予定されています。
「Advance」グレードの内装を統一し、ブラックを廃止
フロントビューカメラをオプション設定
燃費はWLTCモード値に対応
エクステリアに新しいデザインを採用
燃費がWLTCモードでの表記になるので、他の車種と比較しやすくなるのが嬉しいポイントですね。
エクステリアは、北米新型アウトバックを踏襲したデザインになってます。
フォレスターとXVで悩んでいる人へ
「フォレスターとスバル XVどちらかで悩んでいる」こういった人多いですよね。細かなコトは抜きにしてザックリと選び方を解説します。
この2台を悩まれる人は、アウトドアな趣味が多い人と思います。
個人的にアウトドア系の人は、趣味が多いと思います。私もキャンプやスノーボードなどを趣味にしていますが、やっぱりモノが増えてきますよね。
経験上、キャンプが趣味の場合は、必ずモノが増えます。
フォレスターのトランクルームは500ℓ。スバル XVのトランクルームは385ℓです。
モノが増えれば、ルーフボックスをつければ良いじゃんと思いますが、余計に出費になるのと、洗車がしにくかったり、走行中に風切り音が気になったり、車重が重くなって走行安定性能にも関わってきたりと、デメリットが多いのであまりオススメしません。
フォレスターのリヤゲートは重くて女性の方だと開閉が大変かもしれませんが、メーカーオプションでパワーリヤゲートを選択できるのでカバーできます。
多趣味な人。
キャンプにハマっている人。
大人数でよくキャンプに行かれる人
趣味はあまりないが、キャンプが趣味の人
ソロキャンプが多い人
女性の方で、普段はコンパクトに使いたい人
よりアウトドア路線に個性を出したければ、フォレスター。
そこまでではないのであれば、スバル XVが個人的にオススメです。
まとめ
いかがだったでしょうか?この記事では、
①歴代のモデルたちの紹介
②新型スバル XVについて
③フォレスターとXVの選び方について
こういったテーマで書きました。
スバルのSUVには、アウトバックとフォレスター、そしてスバル XVがラインナップされており、一番コンパクトなSUVとなります。
インプレッサがベースとなっており、普段使いにもバッチリで、たまにアウトドアを楽しむには丁度いい車になっています。これからも更なる進化に期待ですね。
こんにちは。しーです。今回は「スバル XV」についての魅力を現役社員である私が徹底解します。