2020年11月18日に北米で世界初公開されたスバル新型「BRZ」。
そして国内モデルも2021年4月5日に公開されました。
さすがトヨタ企画。
— しー@スバル×車ブログ (@c_mecha_log) April 5, 2021
めちゃかっこええぇ😎 https://t.co/lcFnXlx0Ug
初代BRZがデビューしてから早くも10年が経過。
10年販売され続けたBRZが、今回フルモデルチェンジになるわけですが、これって当たり前のようでスゴイことなんです。
人気が出なかったり、時代にそぐわなかったクルマは、廃盤になっていくクルマ業界で、BRZはデビューからずっと安定した人気があり、数多くのクルマファンにその性能とデザインが認められました。
そして、2021年にこれまで築き上げてきた「BRZ/86」というものが、さらにさらに進化します。

初公開で大きな反響を集めた新型BRZですが、これまで数多くのBRZの整備に関わってきたわたしが気になったのは「性能」。もそうなんですが、やはりクルマの第一印象である「デザイン」が凄くカッコいいなぁと思いました。
この記事は、現役ディーラーマンであるわたしが、新型BRZ/86のデザインや現段階の国内での反応、性能について少し解説していきます。
※2021年4月発表時点での情報です。
新型BRZがカッコいいという話|デザインや性能、国内の反応について解説
新型BRZ/86がカッコいいって話
まず、クルマを知る上でもっとも大事なのは車名のコンセプトを知ること。
本や資料でいうところの、「この本では〜」みたいなところです。
BRZのモデル名は、”Boxer engine””Rear wheel drive””Zenith”の頭文字に由来しており、水平対向エンジンの特徴である低重心を生かした究極の後輪駆動車を目指して開発されています。
そのコンセプトは初代も新型も変わりません。
ここからは、新型BRZ/86について比較しながらそれぞれ解説します。
【BRZ/86の比較】デザインについて
自社の製品を「めちゃくちゃカッコいいやん!」ってベタ褒めするというのはあまり無かったりします。
毎日仕事で見ますからね。
ただ、今回の新型BRZ/86のデザインに関しては、本当に良いと思いました。
さずがトヨタ企画のスポーツカテゴリー。
スープラに寄せにいっている感じとRX-8、ポルシェ感も匂わせています。
スポーツカー好きに受け入れられる要素が全体的に散りばめられていてめちゃカッコいいです。
現在発表されている新型BRZ/86のデザインについて、主な仕様の違いを以下にまとめました。
※グレードはまだ不明
箇所 | 新型86 | 新型BRZ |
アルミホイール | マットブラック | マットダークグレー |
タイヤ | 215/40R18 ミシュラン パイロットスポーツ | 215/40R18 ミシュラン パイロットスポーツ |
フロントバンパー ヘッドライトガーニッシュ | 専用 | 専用 |
リヤエンブレム | トヨタエンブレム GR86エンブレム | スバルエンブレム BRZエンブレム |
ドアミラーカバー | グロスブラック塗装 | ボディカラー同調 |
プライバシーガラス(リヤ) | - | ○ |
シート | 本革 ウルトラスエード | 本革 ウルトラスエード |
ハンドル | トヨタエンブレム GRエンブレム付き 高触感革巻き | スバルエンブレム 高触感革巻き |
液晶メーター演出 | 専用 | 専用 |
ドアトリム | レッド調レザー | ブラック調レザー |
フロアカーペット | レッド | ブラック |
内装ステッチ | レッド | ブラック |
ドアスイッチ周り | ブラック塗装 | シルバーメッキ塗装 |
インナーハンドル | ブラック | メッキ |
外装に関しては、先代と同じで違いが多く見られますが、内装の違いはごくわずか。
細かいパーツのカラーに違いがあるもののほぼ同じ仕様と思っていいんじゃないかと思います。
補足ですが、タイヤサイズは同じなのですが、初代BRZ/86ではプリウスが採用していたエコタイヤであるミシュラン・プライマシーHPを使っていたのに対して、新型ではよりハイグリップなパイロットスポーツ4に変更されています。
【BRZ/86の比較】性能について
新型BRZと86の性能に関して、先代のBRZ/86に比べると大きな差があると現時点では言われています。
エンジンやステアリング制御、足回りのセッティングがトヨタとスバルで独自のチューニングがされているそうです。
細かなセッティングに関してまだ不明です。
市場投入まで楽しみに待ちましょう。
ちなみに主なスペックについて、先代と比較してみます。
こちらの通り。
スペック | 新型BRZ/86 | 初代BRZ/86 |
全長 | 4265mm | 4240mm |
全幅 | 1775mm | 1775mm |
全高 | 1310mm | 1320mm |
ホイールベース | 2575mm | 2570mm |
最低地上高 | 130mm | 130mm |
車両重量(6MT) | 1270kg | 1250kg |
エンジン | 水平対向4気筒DOHC | 水平対向4気筒DOHC |
エンジン型式 | FA24 | FA20 |
排気量 | 2387cc | 1998cc |
ボア×ストローク | 94.0×86.0mm | 86.0×86.0mm |
圧縮比 | 12.5 | 12.5 |
燃料供給 | 筒内噴射+ポート噴射 (D-4S) | 筒内噴射+ポート噴射 (D-4S) |
最高出力 | 235ps/7000rpm | 207ps/7000rpm |
最大トルク | 250Nm/3700rpm | 212Nm/7000rpm |
燃料タンク | 50L | 50L |
フロント サスペンション | マクファーソン式 ストラット | マクファーソン式 ストラット |
リヤ サスペンション | ダブルウィッシュボーン式 | ダブルウィッシュボーン式 |
ブレーキ | ベンチレーテッド ディスクブレーキ | ベンチレーテッド ディスクブレーキ |
アイサイト搭載 | ○(ATのみ) | × |
ボディサイズをスペック上で比較してみると、全長×全幅×全高は、新型4,265×1,775×1,310mm、初代は4,240×1,775×1,320mmで、全長は25mm伸びて、全幅は変わらず、全高は10mm低くなっています。
ホイールベースは、新型が2,575mmで、初代は2,570mm。ほぼ変わらないですね。
新型BRZ/86は、究極のFRスポーツとして動力性能を強化。
初代BRZ/86から排気量を拡大した水平対向4気筒DOHC「FA24」は、吸排気性能の強化とフリクション低減で最高出力と最大トルクが大幅に強化されました。
BRZ/86の特徴である「レスポンスの良さ」と「滑らかに高回転まで吹ける」というポイントがフィーリングを含め、大幅強化されています。
また、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)の開発から得た知見を新型BRZ/86にも取り入れられており、インナーフレーム構造や構造用接着剤などの採用により先代からのボディを再構築。
初代からフロント曲げ剛性が約60%、ねじり剛性が約50%向上しています。
また新型BRZ/86では、スポーツカーだからこそ安心と安全への付加価値にも磨きをかけます。
AT車には、運転支援システム「アイサイト」を標準装備。プリクラッシュブレーキはもちろんのこと、全車速追従機能付きクルーズコントロールを低重心スポーツカーに採用し、安心して快適なドライブをサポートしてくれます。
発表後の写真を見る感じだと、「アイサイトver3」を改良したシステムを搭載すると思われます。
ネットでの反応

ここからはネットでの反応を少しご紹介。
賛否ありますが、ポジティブな情報が多めでした。
新型BRZやばっ!
— 映画=ご飯 (@Acubens1451) April 6, 2021
冗談抜きで2台目に欲しい!!
新型BRZ、リアは新型の方が好みだが、フロントは現行型の方が好きo(`ω´ )o
— つちねこ (@tuchineko3) April 5, 2021
新型BRZとトヨタ改めGR86が発表された。
— やす ℗٩( ᐛ )و (@DemioMidorino) April 5, 2021
排気量拡大は賛否が別れるだろうが、まずは発売してくれることに感謝。
に、してもこの顔よ。めっちゃニッコニコじゃん。マツダロードスターやオースチンヒーレーよろしく、笑ってるスポーツカーは長く愛される車になると思う。 pic.twitter.com/sCJTWSoGf0
現行スープラは当初ポルシェの911、カイエンの乗り味で頼むってbmwに投げてるし新型86.brzのエクステリアもどこかポルシェぽいんだよな…
— ゴン丸🇬🇧SpeedTripleRS🇯🇵GSX-R600 (@bybykizai) April 6, 2021
新型BRZと86が正式に発表された
— エトランゼ(エト) (@Skibo_nicoeto) April 6, 2021
RX-8とNSXが混ざってるわ
新型BRZが解禁されましたが、前期よりもエクステリアがかっこ悪くなった。アイサイトが搭載されたのは良い。😑
— ネルグリイ (@neru_gry) April 5, 2021
え、新型BRZ、MTはアイサイトつかないの?シビックtypeRにさえホンダセンシングついてるのに?
— sおとめ/JJ1OOB (@haruhi_nsx) April 5, 2021
新型BRZのトークショー見たけど、こだわりが強い分、価格も高くなりそうや。
— baisin (@baisin) April 5, 2021
デザインに関しては、ポルシェ、NSX、RX-8っぽいなどの声が多数ありました。
特にポルシェ風という意見が多かった印象です。
一部ユーザーからは、見た目のシャープさに欠けるといった意見も見られました。
「フロントがちょっとデブっぽい」「もうちょっとスマートにできなかったのか」「前よりずんぐりむっくりしたように感じる」「腰高に見える」など、全体のシルエットに対する意見もかなり多かったですね。
世間ではSUVがまだまだ全盛で、BRZ/86のようなスペシャリティーカーは敬遠されがちですが、スポーツカーファンの想いに寄り添うクルマづくりに拍手を送る人がたくさんいたのも印象的でしたね。
そのほか「アイサイトはMTにもほしい」といった要望や、「300万円くらいかな」と価格に対する書き込みも数多く見られました。
価格については、現時点では発表されていません。
細かなグレードや装備に関してもまだなので、今後の続報にはチェックです。
まとめ
以上。個人的に新型BRZ/86がめちゃカッコいいと思ったので、今ある情報をまとめてみました。
今回の新型BRZは、大きな仕様やコンセプトの変更をせずに、スポーツカーらしく真面目に走る曲がる止まるを正常進化させたという印象を受けました。
このご時世、こんなクルマがフルモデルチェンジして世に出てくると思うと、本当にメーカーさんには感謝しかありません。
めちゃ楽しみですね。
それではこの記事のまとめです。
- デザインはポルシェ風?
- 内装はBRZと86で大きな違いはなさそう
- 新型BRZ/86は独自チューニングがある
- SGPのノウハウで剛性向上
- ATにアイサイト搭載
こんな感じ。
日本での発売は、2021年夏を予定されています。
2019年9月にトヨタとスバルの間で合意した「新たな業務資本提携」の中で掲げた「もっといいクルマづくりへともに取り組む」ことの具体例がまさに新型BRZ/86であり、これまでの自動車業界における提携の形に捉われない、スバルとトヨタにとっての新たなチャレンジがスタートします。
新型BRZ/86ってカッコいいよねー。デザイン以外も気になる…。