こういった疑問にお答えします。
エンジンルームの奥にあるボルトを緩めるときに、「少しだけソケットが傾いてくれたらなー」みたいな場面はありませんか?
- ユニバーサルジョイントを使うまでもない
- 工具をいちいち連結せずに手軽に使いたい
そこで今回は、一味変わったエクステンションバーのご紹介をします。

この記事では、コーケンから販売されているオフセットエクステンションバーのご紹介(レビュー)を書きます。
このエクステンションバーには、ウォブル(首振り)機能がついています。
エクステンションがもう少し角度がついてくれたらなぁ…。
あと少しでボルトに届くのに…。
普段はエクステンションバーとしても使えて、いざいう時はフレキシブルに使える「二刀流」的な使い方ができる工具になっています。
コーケン オフセットエクステンションバーのレビュー【あると便利な変化球】
もくじ
オフセットエクステンションバーのレビュー

さっそく結論です。
「あると便利かな〜」ぐらいの工具です。
では、スペックです。
メーカー | コーケン |
商品名 | オフセットエクステンションバー |
首振り角度 | 15° |
セット内容(6本セット) | 28、50、100、150、200、250mm |
付属 | 専用ケース付き |
通常のエクステテンションバーとしても使えて、左右首振り機能(15°)があり、作業箇所によってフレキシブルに使用することが最大のセールスポイントです。
さらにセット購入すると、6本の長さの違うエクステンションバーが付いてきます。
作業場所に合わせて長さをチョイスできるので、このセットを買っておけば整備の幅が広がります。
デメリットが2つ

個人的には、変化球的な工具だと思ってます。
なので、当然ながらデメリットがあります。
こちらの通り。
- 初心者には扱いにくい
- 高トルク、本締めには向かない
こんな感じ。
順番に解説します。
初心者には扱いにくい
今回ご紹介するコーケンのオフセットエクステンションバー は、ウォブル(首振り)タイプとストレートタイプ兼用で使えるので、初心者にとったら最初紛らわしいかもしれません。
狭いところでウォブル(首振り)使用していると、不意に力が入りすぎてしまって奥まで挿入してしまい、ボルト脱着に四苦八苦することがあると思います。
ストレートタイプ兼用のエクステンションバーだとこういうことがあるので、紛らわしい人はウォブルタイプとストレートタイプを分けて購入し、使用することをオススメします。
高トルク、本締めには向かない
ウォブルタイプは工具破損を防ぐ為にストレートタイプよりも低トルク向けに作られています。
あえてねじれてトルクが逃げるようになっています。
狭いところで角度をつけて本締めしたい場合は、ユニバーサルジョイントを使いましょう。
ウォブルタイプは、仮締め用として使うと良いと思います。
オフセットエクステンションバーのポイント


使い方は2パターンあります。
通常のエクステンションバーと違って、先端が段つきになっています。
①段目はウォブル(首振り)させることができ、②段目の奥まで挿入させることでストレートタイプとして使うことができます。
ウォブル(首振り)機能
首振り角度は15度までフレキシブルに動きます。
狭い箇所で作業する上では申し分ないと思います。
これ以上角度がついてしまうと逆に扱いにくくなるので丁度良いんじゃないかと。

こんな感じで、角度をつけて使用することができます。
首振りの感覚としてはかなりフレキシブルに動きます。
カタカタとソケットが動いてくれますので、狭くて奥まったような箇所では威力を発揮してくれそうです。
ただ、本締めはできないので注意です。
ストレートタイプは少し微妙かも
さらに奥に挿入するとストレートタイプとして使用出来ます。

挿入した感覚としては少しガタが気になりましたが、そこまで気にする程でもないレベル。
ただここで注意して頂きたいのは、段付きがそこまで深くないので油断していると外れてしまいます。
何度も緩めては締めてを繰り返すうちに、いつの間にか首がフラフラになっていることも…。
ウォブル機能とストレートタイプが付いている変化球的なエクステンションバーなので、器用さの反面、エクステンションバーとして思いっきり使おうと思うと少し使いずらさを感じることもあります。
そういった場合は、通常のストレートタイプのエクステンションバーに切り替えた方が堅実的かと思います。
あくまで、「ストレートタイプ専用のエクステンションバー」ではないことを意識して使用しましょう。
セレーショングリップが神

エクステンションバーの根元には、滑り止めのローレット加工(凹凸)が設けられています。
半世紀以上、ハンドツールを作り続けてきたコーケン自慢の技術です。
これが非常に持ちやすい。
クイックスピンナーはいらないんじゃないかと思うぐらい。
ボルトを緩めてから、エクステンションバーでクルクル回すときに手にオイルが付着していても、このローレット加工であれば滑りません。
単純に凹凸があるだけではなく、等間隔に溝が彫られているのもポイントなんです。
ローレット加工と等間隔に彫られた溝が手にしっくりくるので、ボルトの早回しには効果を発揮します。
まぁこれは、コーケンの全ての工具において言えることです。コーケン最高です。
補足:ユニバーサルソケットあれば…。
ユニバーサルソケットとはこういったモノです。
ユニバーサルジョイント+ソケットが一体になった優れもの。
ちなみにこのコーケンのナットグリップソケットはかなり使えますよ。
ソケットの内側の2カ所にボールが埋め込んであり、それを外側のリング状のスプリングで押してボルトを保持する仕組みです。
狭いところで、ボルトを緩めてそのままソケットに保持したままボルトを落とすことなく取り出せます。
狭いところでする作業が多い人や本気で整備をする人であれば、やはりユニバーサルソケットを持っておくことをおすすめします。
オフセットエクステンションバーも便利なのですが、あまり高トルクをかけられないので、ストレートタイプのエクステンションバーを持っているのであればユニバーサルソケットの方が良い。
オフセットエクステンションバーは、あくまで変化球的な工具。
「あると便利かな〜」ぐらいで思っておいた方がいいです。
コーケンのオフセットエクステンションバーって使えるの?