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【完全保存版】アイサイトXの性能について徹底解説【プリクラッシュブレーキ編】

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アイサイトXについて知りたい人
  • アイサイトXの性能について知りたい。
  • 特にプリクラッシュブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)はどのように進化したの?

新型レヴォーグに初搭載されるアイサイトXですが、安全装置の中でも一番気になるのが「プリクラッシュブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」という人も多いはず。

本記事のテーマ

【最新版】アイサイトXの性能について徹底解説【プリクラッシュブレーキ編】

スバルは、2030年に死亡交通事故ゼロの実現に向けて、アイサイトの衝突被害軽減ブレーキ(以下プリクラッシュブレーキ)の改良を行って、新型レヴォーグに初搭載されます。

アイサイトXでは、旧型のアイサイトver.3に比べてステレオカメラを広角化するとともに、新たに前側方レーダーを追加し、重傷事故の防止に取り組んでいます。

具体的には、

  • 交差点で右左折する際の対向車
  • 横断する歩行者
  • 自車の側方から横断してくるクルマや自転車

に対して、衝突回避や被害軽減を実現しています。

しー

この記事では、現役社員である私が、アイサイトXの進化したプリクラッシュブレーキのセンシング技術について徹底解説します。

アイサイトXの性能【プリクラッシュブレーキ編】

近年、プリクラッシュブレーキシステムは多くの新型車に装備されています。

前方のクルマや横断歩行者に対して、衝突の可能性が高い場合にブレーキを作動させるコトにより被害軽減や衝突回避することが可能になります。

プリクラッシュブレーキシステムによる事故低減率の効果が認知されるようになって、国内では2018年度から国交省による衝突被害軽減ブレーキ認知制度が始まっています。

>>衝突被害軽減ブレーキ認知制度

それでは、「アイサイトX」のプリクラッシュブレーキの開発の狙いと機能、メカニズムについて解説します。

プリクラッシュブレーキの開発アプローチ

アイサイトのプリクラッシュブレーキシステムは、実際の事故に対して事故低減効果の高いものをより早く市場に出していくことを重視されています。

平成29年度、国内市場の事故統計から事故件数を見てみると、「追突事故」の件数がもっとも多く、続いて「出会い頭での事故」が24.5%、右左折時の事故が12.7%となっており、これらの事故に対応できるシステムを開発することをスバルは重要視しています。

さらに、交通弱者である歩行者や自転車との死亡事故は、「横断中」がもっとも多くアイサイトXでは、以下の事故に対応するシステムを開発しています。

  • 追突車両、歩行者、自転車
  • 横断する歩行者、静止している歩行者
  • 横断する自転車←【新機能】
  • 対車両の出会い頭←【新機能】
  • 交差点での右左折時←【新機能】

プリクラッシュブレーキのシステム構成

アイサイトXのプリクラッシュブレーキは、あらゆる事故に対応するために検知できる領域を増やす必要がありました。

そこで、視野角を2倍に弱拡大したステレオカメラと77GHzのミリ波レーダー(前側方レーダー)を使ったシステムを採用。

ステレオカメラは、クルマや歩行者、自転車等の立体物に対して、距離や大きさなどの3D環境認識が可能であり、自車の前を横断してくる歩行者・自転車を精度よく検知できます。

ミリ波レーダー(前側方レーダー)では、ステレオカメラの視野角外から横断してくるクルマを遠い位置から検知します。これによって、出会い頭での事故や横断中の事故のあらゆるシチュエーションに対応可能になってます。

2つのセンサーで検知した対象物の情報をもとにステレオカメラ内の制御ECUで衝突判断を行い、メーターへの表示と警報、ブレーキ制御を組み合わせるコトでドライバーへの注意喚起と衝突の被害軽減または回避を行います。

「アイサイトX」のプリクラッシュブレーキ機能

アイサイトver.3から進化したプリクラッシュブレーキシステムは5つあります。

高速道路での前方停止車両

高速道路での死亡事故は、相対速度が高い追突が多くの割合を占めています。

これらの事故に対応するために、追突時のプリクラッシュブレーキの性能向上を実現。

アイサイトXでは、物体認識アルゴリズムの強化、地図ロケータユニットから高速道路本線走行中の情報を取得するコトで、制御対象物かどうかの判断と信頼性を強化。

ですが、プリクラッシュブレーキの介入タイミングが早くなるとドライバーの通常運転に対して、早期作動が問題になってきますよね?

そこで、高速道路では渋滞最後尾のクルマに対して、最適なプリクラッシュブレーキタイミングとなるように適合し、ドライバーへの通常操作に影響がないように開発されています。

その結果、大きい減速度を早く出せるようになり、高速道路本線上の衝突回避可能な速度域を引き上げ、重傷事故の低減を実現しています。

出会い頭での横断車両

スバル初採用となるミリ波レーダー(前側方レーダー)は、横断しているクルマを遠い位置から検知できるようになり、単眼カメラを含め前方センサーでは検知が厳しい「出会い頭事故」に対応した「前側方プリクラッシュブレーキ」を実現。

作動速度域は、

  • 自車速度が約1〜20km/hで「ブレーキ」
  • 自車速度が約1〜60km/hで「警報」

警報やブレーキの制御判断は、ステレオカメラ内のECUで実施するシステム構成にするコトで、従来のプリクラッシュブレーキと連携可能になっています。

同ECU内での処理にすることで、ブレーキの制御指示などのノウハウを前側方プリクラッシュブレーキ開発に活かされています。

警報についてですが、出会い頭事故は追突事故とは違って、対象物がドライバーの視界に入らないケースもあって、警報のタイミングが非常に重要です。

そこで、対象が自車横方向に高い速度で移動しているため、自車の減速量が少なくても対象が自車の目の前を通りぬけるコトで衝突回避できる特性をスバルは着目。

対象が自車の目の前を通りぬけることで衝突回避できるタイミングを狙って適合し、ドライバーにとって最適なタイミングでの警報を実現しています。

また、出会い頭事故では、ドライバーが左右どちらから危険が迫っているか、瞬時に判断する必要があります。

そのため、メーター表示に、対象物体の接近方向を通知する、専用の警報表示を追加しています。

交差点での対向車や右左折時の横断歩行者

出会い頭に次いで、主に交差点で自車が右左折しているときの対向車や対向歩行者との衝突事故が多いです。

これらの事故に対応するために、自車がカーブ時のプリクラッシュブレーキを実現。

自車がカーブ中の衝突判定には、自車と対象物の進行路の推定精度が重要になります。

アイサイトXでは、自車のカーブ軌跡の算出方法を改良し、自車および画像上の対象物の進行路の推定精度を向上させています。

また、制御対象となる対向車および歩行者の認識性能に加え、ステレオカメラの強みである3D距離情報を活用した車両コーナー位置検出により、進行路推定のロバスト性を向上。そして、これら認識情報をもとに衝突位置を推定し、実路走行をベースとした衝突判断によって、カーブ時のプリクラッシュブレーキを実現しています。

横断自転車

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国内における自転車の死亡重症事故の約半数は横断中の事故です。

これらの事故を解決するために従来のアイサイトver.3に対して視野角の拡大し、特微量を機械学習するコトで横断速度の高い自転車に対しても認識可能となっています。

また、従来のブレーキシステムに比べて、減速応答性能が高い電動ブレーキブースターを搭載することでプリクラッシュブレーキ時の制動距離を短縮し、衝突回避性能と不要な作動性能の両立を実現しています。

ブレーキング制御

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新型レヴォーグでは、プリクラッシュブレーキの減速応答性能が高い電動ブレーキブースターを採用しています。これによって、最大減速度を発生させるために必要なブレーキ圧まで昇圧する時間が短くなり、ステレオカメラ内で衝突判断して減速指示を出したあと、すぐに最大減速度を出せるようになっています。

プリクラッシュブレーキによる制動距離が短くなったコトにより、特に対象物との距離が短く急減速が必要な場合や、飛び出し歩行者、高速域でプリクラッシュブレーキが作動したときの速度低減効果を高めています。

まとめ:より多くの事故を想定した「アイサイトX」

「アイサイトX」のプリクラッシュブレーキは、ステレオカメラの視野角拡大とミリ波レーダー(前側方レーダー)を追加したシステムを採用したコトにより、多くの事故に対応し、衝突回避性能の向上を実現。

スバルが目指している「死亡交通事故ゼロ」に向けて、さらに一歩近づいています。

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しー
メカニック歴10年目|国家2級整備士|自動車検査員|愛車:SUBARU FORESTER(SK9)|スバリスト歴12年目|2020年6月ブログ&ツイッター&インスタ開設|ライティングスキルを磨くために日々奮闘中|車初心者や若手メカニックに聞かれる悩みなどにお答えします|スバル向けコンテンツに詳しい